ジチテン

償却資産

読み:しょうきゃくしさん

意味

償却資産とは、固定資産税の課税対象となる固定資産のうち、土地および家屋以外の事業の用に供する資産で、その減価償却額が所得の計算上損金または必要経費に算入されるものをいう(地方税法)。機械や器具、構築物などがこれにあたる。

固定資産税は土地や家屋にかかる税として知られるが、事業に使われる機械や設備もまた課税の対象となる。償却資産は、土地・家屋以外で事業に用いられる資産を指し、市町村はこれにも固定資産税を課している。

対象となるのは、工場の機械や製造設備、店舗の備品、看板や舗装などの構築物、医療機器など、事業のために使われ、減価償却の対象となる資産である。土地や家屋のように登記によって把握できないため、所有者である事業者が毎年一月一日時点の資産の状況を市町村に申告する償却資産申告の仕組みがとられている。市町村はその申告に基づいて評価し、課税する。事業者にとっては、自ら資産を漏れなく申告する手間がかかる一方、申告の誤りや漏れは過大な課税や後の修正につながるため、資産の管理と申告の正確さが求められる。

申告によって把握される課税対象

償却資産が土地や家屋と大きく異なるのは、課税対象の把握の仕方にある。土地と家屋は、登記簿や市町村の調査によって所有や現況を把握できるため、所有者の申告を待たずに課税できる。これに対し償却資産は、登記の制度がなく、どの事業者がどのような資産を持っているかを市町村が外から把握することが難しい。そこで、所有者である事業者が、毎年一月一日時点で所有する償却資産の種類や取得時期、取得価額を市町村に申告する償却資産申告の仕組みがとられている。市町村はこの申告をもとに資産を評価し、評価額の合計が一定の免税点に満たない場合は課税されない。申告に依存する仕組みであるため、申告漏れや過大申告をいかに防ぎ、適正な課税を確保するかが、市町村の課税事務の課題となる。

評価額の算定と税負担

償却資産の評価額は、取得価額を基礎に、資産の種類ごとに定められた減価の率を毎年乗じて求める。使用に伴って価値が下がっていくことを反映する仕組みだが、所得税や法人税の減価償却とは計算方法が異なり、一定の割合までしか減価せず、事業に使い続ける限り評価額がゼロにはならない点に特徴がある。このため、古い設備であっても固定資産税の負担が残り続ける。設備投資を行う事業者にとっては、取得した資産がその後何年も固定資産税の対象となることを見込んでおく必要がある。一方で、生産性向上や特定の政策目的のために、一定の設備の課税標準を一定期間軽減する特例が設けられることがあり、設備投資を後押しする税制上の手段としても用いられている。

つながりのある用語

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