同じ収入でも、自由に使えるお金と、使い道が決まっているお金とでは、自治体にとっての意味がまったく違う。財源は、歳出を支える収入の源泉を指し、その性格によっていくつかの軸で区分される。
第一の軸は使途の自由度で、地方税や普通交付税のように使い道に制約のない一般財源と、国庫支出金のように特定の事業に充てる特定財源とに分かれる。第二の軸は調達の主体で、自ら賦課・徴収する自主財源と、国や都道府県の判断に依存する依存財源とに分かれる。財政の自律性をみるときは、自由に使える一般財源や、自ら調達する自主財源がどれだけあるかが手がかりとなる。総額の大きさよりも、財源の中身と質が、その自治体の政策の裁量を左右する。
使途の自由度による区分――一般財源と特定財源
財源は、まず使途の自由度によって一般財源と特定財源に分けられる。一般財源は、地方税・地方交付税・地方譲与税のように使い道があらかじめ定められていない財源で、自治体が自らの判断で広く歳出に充てられる。特定財源は、国庫支出金・都道府県支出金・地方債・分担金や負担金のように、充てる事業や目的が決まっている財源である。政策の自由度を支えるのは一般財源であり、その規模が小さければ、総額が大きくても独自の施策に回せる余地は限られる。経常収支比率などの財政指標が一般財源に着目するのは、この自由度こそが財政運営の弾力性を示すからである。
調達の主体による区分――自主財源と依存財源
もう一つの軸は、財源を誰の判断で調達するかである。自主財源は、地方税・使用料・手数料・財産収入のように、自治体が自らの権限で賦課・徴収する財源で、その比率が高いほど財政の自律性が高いとされる。これに対し依存財源は、地方交付税・国庫支出金・地方債のように、国や都道府県の決定に依存して入ってくる財源である。財政力の弱い自治体ほど依存財源なしには行政サービスを維持できず、地方交付税による財政調整がその格差を補っている。自治体の財政を読むときは、一般財源か特定財源か、自主財源か依存財源かという二つの軸を重ねて、財源の質を立体的にとらえることになる。
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