生物多様性地域戦略とは、生物多様性基本法に基づき都道府県・市区町村が策定する生物多様性の保全と持続可能な利用に関する基本計画であり、地域の生態系・野生動植物の保全方針を示す行動計画である。
定義と法的根拠
生物多様性地域戦略(せいぶつたようせいちいきせんりゃく)は生物多様性基本法(平成20年法律第58号)第13条に基づき都道府県・市区町村が策定する計画であり、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する基本的な方針・施策・数値目標等を定める。国の「生物多様性国家戦略」との整合を図りながら、地域の生態系・固有種・農山漁村の自然・里山等の実情を踏まえた地域固有の戦略として策定される。2022年のCOP15(生物多様性条約第15回締約国会議)で「昆明・モントリオール目標(30by30:2030年までに陸域・海域の30%以上を保護)」が採択され、地域戦略の重要性が高まっている。
計画の主な内容
生物多様性地域戦略の主な内容として以下が含まれる。①地域の生物多様性の現状・課題の把握。②保護・保全対象の生態系・種の特定と保全目標の設定。③保護区域・緑地・農地・里山等の保全管理方針。④外来種対策・過剰採取防止・生息地の連続性確保の施策。⑤自然共生サイト(OECM)の設定・管理計画。⑥住民・事業者・NGO等の参加促進。数値指標の設定と進捗管理が計画の実効性確保に不可欠である。地域の生物多様性の保全と持続可能な利活用のバランスが計画立案の基本的な視点となる。
市区町村での策定状況
生物多様性地域戦略の策定は都道府県・市区町村ともに任意であるが、国の「30by30」目標への貢献・環境省の支援・地域の生物多様性の実態把握の必要性から策定が推奨されている。策定には生態学的調査・地域の関係者との協議・数値目標の設定が必要であり、環境専門人材の少ない小規模市区町村には技術的支援・広域連携が重要となる。策定した地域戦略に基づく具体的な保全活動(緑地管理・外来種除去・市民モニタリング等)の実施が計画の実質化の鍵となる。
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