循環型社会形成推進交付金とは、市町村等が広域的な圏域で作成する循環型社会形成推進地域計画に基づき、ごみ焼却施設や最終処分場などの廃棄物処理施設の整備費に対して国(環境省)が交付する交付金である。
老朽化したごみ焼却施設の建て替えに、財源をどう確保するか。数十億円から数百億円に及ぶ廃棄物処理施設の整備で、国費の柱となるのがこの交付金である。2005年度の三位一体改革で、従来の廃棄物処理施設整備国庫補助金を市町村の自主性を尊重する交付金へ再編して生まれた。市町村(一部事務組合を含む)は、目標年次や施設整備の内容を盛り込んだ循環型社会形成推進地域計画をおおむね5年間の計画として作成し、都道府県を経由して国と協議する。交付率は対象経費の3分の1が原則で、高効率のエネルギー回収施設など先進的な施設は2分の1に引き上げられる。残りは地方債と一般財源で賄うため、交付金の対象範囲の読み違いは後年度負担に直結する。施設更新の構想段階から、地域計画のスケジュールを逆算して動く必要がある。
広域化を促す規模要件
交付対象となる地域には、原則として人口5万人以上または面積400平方キロメートル以上という規模の下限が設けられている。単独でこれに満たない市町村は、近隣市町村と共同で計画を作り、ごみ処理の広域化・集約化を図ることが前提となる。つまりこの交付金は、施設整備の財政支援であると同時に、焼却施設の統廃合と広域処理を誘導する政策手段でもある。沖縄県、離島、奄美群島、豪雪地域、山村、半島、過疎地域などには要件の例外が認められており、地理的に広域化が成り立たない地域への配慮が組み込まれている。
対象施設のメニューと要件の変化
交付対象は、発電や熱利用を行うエネルギー回収型廃棄物処理施設、資源化を担うマテリアルリサイクル推進施設、最終処分場、し尿処理施設、浄化槽整備など多岐にわたり、交付率3分の1、先進的なエネルギー回収施設等は2分の1とされる。要件は固定ではなく、災害廃棄物の処理拠点となることを見据えた災害廃棄物処理計画の策定や、プラスチック資源循環促進法に基づく分別収集の取組が地域計画・交付の要件として組み込まれるなど、国の廃棄物政策の変化がそのまま要件に反映されてきた。施設の長寿命化を図る基幹的設備改良も対象に含まれ、建て替えか延命かの比較検討にもこの交付金の枠組みが関わる。
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