三位一体改革とは、国庫補助負担金の廃止・縮減、国から地方への税源移譲、地方交付税の見直しの三つを一体で行った、2004年度から2006年度にかけての国と地方の財政関係の改革である。
国庫補助負担金が廃止・一般財源化されたとき、その分の財源はどこから手当てされるのか。三位一体改革は、この問いに「税源移譲で穴埋めする」という形で答えた改革であり、自治体の歳入構造を読み解くうえで前提となる出来事である。小泉内閣のもとで進められ、約4.7兆円の国庫補助負担金が廃止・縮減され、その見合いとして約3兆円が国から地方へ税源移譲された。具体的には所得税の一部が個人住民税へ振り替えられ、個人住民税所得割の税率が一律10%へとフラット化されたのがこの改革による。同時に地方交付税も抑制され、地方財政は一時的に大きな圧迫を受けた。現在の一般財源化・税源移譲・補助金改革を論じる文脈で繰り返し参照される、地方財政の転換点である。
三つの改革の中身
名称の「三位一体」は、(1)国庫補助負担金の廃止・縮減、(2)国から地方への税源移譲、(3)地方交付税の見直しという三つの改革を切り離さず一体で実施したことを指す。補助金だけを削れば自治体の財源が純減するため、削った分を税源移譲で補い、あわせて交付税の財源保障機能を整理するという三者の連動が改革の核であった。期間は2004年度から2006年度で、廃止・縮減された国庫補助負担金は約4.7兆円、税源移譲は約3兆円の規模に及んだ。ただし補助金廃止額と税源移譲額が一致しないことや、交付税の抑制が重なったことで、地方財政の収支はむしろ悪化したとの評価が強い。
税源移譲の具体的な手段
税源移譲は、国税である所得税の一部を地方税である個人住民税へ振り替える形で行われた。これにより個人住民税所得割の税率は、従来の5%・10%・13%の三段階から一律10%へとフラット化され、減った分は所得税側の税率改正で調整された。納税者全体の負担総額が変わらないよう設計された点が制度設計上の要点であり、自治体にとっては国の裁量に左右されにくい自主財源が増えたことを意味する。一方で、税源は経済力の高い地域に偏在するため、税源移譲だけでは財政力の弱い団体ほど恩恵が小さく、交付税による調整の重要性がかえって浮かび上がった。
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