意味
し尿処理とは、下水道や浄化槽に接続していない世帯のし尿や浄化槽汚泥を、収集車で集めてし尿処理施設で浄化し放流する一般廃棄物処理の一分野である。
下水道が普及した今、なぜし尿処理がなお市町村の業務として残るのか。公共下水道や浄化槽に接続していない世帯のくみ取りし尿、および浄化槽から定期的に引き抜く浄化槽汚泥は、いずれも市町村が一般廃棄物として処理する責任を負う。これらはバキューム車で収集され、し尿処理施設で生物処理や凝集沈殿によって浄化されたうえで河川等へ放流される。下水道や合併処理浄化槽の普及にともない処理量は長期的に減り続けており、施設の老朽化と処理量減少のなかで広域化や下水道投入施設への転換が課題となる。一般廃棄物処理計画ではごみと並ぶ二本柱の一方として収集体制と処理能力を位置づける。
下水道・浄化槽との役割分担
生活排水とし尿の処理は、公共下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽、そしてし尿処理施設による収集処理に分かれる。下水道や浄化槽が整備された区域ではし尿の個別くみ取りは不要になるが、浄化槽から出る汚泥は引き続きし尿処理の対象である。区域の整備状況に応じて、市町村はこれらの手段を組み合わせて全域をカバーする。
処理量減少と施設の転換
下水道接続率の上昇でくみ取りし尿は減る一方、浄化槽汚泥の比率は高まっている。処理量が減るとし尿処理施設は規模過大となり維持費が割高になるため、近隣市町村との共同処理や、下水処理場へし尿を受け入れる下水道投入施設への転換が選択肢となる。
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