事前復興

読み:じぜんふっこう

事前復興とは、大規模災害が発生する前の平時において、発災後の復旧・復興をより迅速かつ円滑に進めるための計画策定・組織整備・合意形成を行っておく取り組みで、首都直下地震・南海トラフ地震等の巨大災害に備えた概念として注目される。

この説明はいかがですか?

従来の防災は「被害を防ぐ・軽減する」事前対策と「被害が生じた後に対応する」事後対策に二分されていたが、事前復興はこれらの中間に位置する概念である。発災後に一から検討していては復興の初動が遅れるという教訓(阪神・淡路大震災・東日本大震災等)から、平時に「復興の絵を描いておく」重要性が認識された。

事前復興で準備する内容

事前復興の実践内容は①復興計画の「素案」または「テンプレート」の事前策定、②復興に関与する組織・体制(復興推進本部・まちづくり協議会等の設計)の事前整備、③土地区画整理・集団移転促進等の法的手段の事前確認、④データの事前整備(固定資産台帳・地籍・建物データ等)、⑤住民・地域コミュニティとの事前合意形成(「もし大災害が起きたら移転するか?」の確認等)が含まれる。

内閣府の取り組みと課題

内閣府は「事前復興まちづくり計画」の策定を都道府県・市区町村に推奨し、策定を支援するための手引書・モデル計画の提供を行っている。しかし事前復興の効果は実際の大災害が発生して初めて検証されるため、平時の取り組みの優先度が上がりにくいという構造的な課題がある。

広告広告掲載欄

ご意見箱(匿名で投稿できます)

0 / 2000