厚生年金
読み:こうせいねんきん
厚生年金とは、厚生年金保険法に基づき会社員・公務員等の被用者が加入する公的年金制度で、老齢・障害・死亡に対する給付を行い、国民年金の基礎年金に上乗せする報酬比例の給付を特徴とする。
定義と制度の概要
厚生年金保険は厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)に基づく公的年金制度であり、会社員・公務員等の被用者(厚生年金適用事業所に使用される70歳未満の者)が強制加入する。国民年金(1階部分)の上に厚生年金(2階部分)が上乗せされる二層構造となっており、報酬(標準報酬月額・標準賞与額)に比例した保険料・給付額が設計の特徴である。2015年の一元化(共済年金と厚生年金の統合)により、公務員・私学教職員も厚生年金に一元化された。
給付の種類
厚生年金保険の給付として老齢厚生年金・障害厚生年金・遺族厚生年金の3種類がある。老齢厚生年金は老齢基礎年金に上乗せして支給され、報酬比例部分(標準報酬月額の平均×一定率×被保険者期間の月数)が給付額の計算式となる。障害厚生年金は一定の障害状態となった場合に障害基礎年金に加算して支給される。遺族厚生年金は被保険者・受給権者の死亡時に遺族(配偶者・子等)に支給される給付である。厚生年金は国民年金(基礎年金)に上乗せする報酬比例の給付であるため、長期間・高報酬での被保険者期間を有する者ほど老後の年金額が高くなる設計となっている。
保険料の徴収と労使折半
厚生年金保険料は被保険者と事業主が折半で負担し(労使折半の原則)、毎月の給与から事業主が控除して納付する源泉徴収方式をとる。保険料率は標準報酬月額の18.3%(2017年以降固定)であり、被保険者・事業主がそれぞれ9.15%を負担する。標準報酬月額は実際の月収を1等級〜32等級(1万円〜62万円等)に区分した報酬月額で決定され、定時決定(4・5・6月の報酬平均)と随時改定(昇給・降給等による変更)によって毎年確認される。
地方公務員共済年金との統合
2015年10月の共済年金一元化以降、地方公務員は地方公務員共済組合が運営する共済年金から厚生年金に移行した。一元化後も地方公務員共済組合は存続し、健康保険(短期給付)・福祉事業を引き続き担っている。年金の支給は一元化後の厚生年金分は日本年金機構、過去の共済年金分は地方公務員共済組合がそれぞれ担当する経過的な仕組みとなっている。自治体の人事担当者は職員の年金加入・変更・受給に関する問い合わせへの適切な対応ができるよう、地方公務員共済組合・日本年金機構との連携体制を整備することが実務上の要件となる。
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