防災行政無線

読み:ぼうさいぎょうせいむせん

防災行政無線とは、市区町村が整備・管理する無線通信システムで、災害時に住民への避難情報等の一斉放送を担う「同報系」と、行政機関・消防署等との情報通信を担う「移動系」の2系統から構成される。

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有線通信(電話・インターネット)が災害時に途絶えるリスクがあるため、無線系の情報伝達手段として整備が進められてきた。電波法・消防組織法・災害対策基本法を根拠として市区町村が整備する。老朽化した屋外拡声子局(スピーカー)の更新や、デジタル化対応が各自治体の課題となっている。

同報系の仕組みと限界

同報系は市区町村の親局(庁舎)から電波を送信し、屋外スピーカー(子局)から音声を一斉放送する仕組みである。屋外での視認性は高い一方、住宅密集地や強風時・屋内では音声が届きにくい欠点がある。これを補うため「自動電話(折り返し電話で無線放送内容を聞けるサービス)」「防災ラジオ(受信特化のラジオ端末)」を組み合わせる自治体が増加している。

デジタル化と新たな課題

総務省はアナログ防災行政無線を2022年11月末までにデジタル化するよう方針を示し、多くの市区町村がデジタル移行を完了している。デジタル化により音声品質の向上・通信の秘匿性確保・データ通信機能の追加が可能になった一方、整備費用の負担が大きい小規模自治体への支援が課題となっている。

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