里山保全

読み:さとやまほぜん

里山保全とは、農業・林業・採草等の人の働きかけによって形成・維持されてきた農山村の二次的自然(里山)の生物多様性・景観・文化的価値を守るために行う保全・管理・活用活動の総称である。

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定義と概要

里山(さとやま)は農集落周辺の森林・農地・ため池・草地・水路等で構成される人の手が加わった二次的自然であり、かつては薪炭・農業用資材の採取・農業用水の確保等の場として管理されてきた。過疎化・高齢化・エネルギーの化石燃料への転換等により里山の管理が放棄されると、種の多様性の喪失・鳥獣害の拡大・竹林の拡大・土砂流出等の問題が生じる。里山保全(さとやまほぜん)はこれらの問題に対処するため里山の適正な管理・利活用を推進する取組である。

生物多様性と里山

里山は農地・森林・水辺の移行部(エコトーン)として多様な植物・昆虫・鳥類等の生息地となっており、日本の生物多様性の重要な担い手として位置付けられている。「SATOYAMA」は国際的にも認知される二次的自然の概念として国連大学・COP10(名古屋)での「里山イニシアティブ」によって世界に発信された。里山の生態系サービス(食料・水源・防災・景観・教育・文化)の価値が再評価されており、保全・管理の仕組みづくりが政策課題として位置付けられている。

市区町村の取組

市区町村が実施する里山保全の取組として以下が代表的である。①里山保全ボランティア・地域団体との協定締結による定期的な管理活動(下草刈り・間伐・ため池整備等)の支援。②里山・農地・ため池の保全活用エリアの指定・管理計画の策定。③都市住民と農山村の交流(里山ワーキングホリデー・農業体験・自然観察等)の促進。④里山資源を活用した地域産業(薪・炭・山菜・ジビエ等)の振興。都市部の自治体でも緑地・農地との連携での里山的機能の維持が生物多様性政策の一環として推進されている。

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