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ジチテン

国家公務員災害補償法

読み:こっかこうむいんさいがいほしょうほう

別名:国公災法
意味

国家公務員災害補償法(国公災法)とは、一般職の国家公務員の公務上の災害と通勤による災害に対する補償を定め、あわせて被災職員の社会復帰の促進や遺族の援護のための福祉事業を定める法律である(昭和26年法律第191号)。

地方公務員の災害補償を担当する職員が、なぜ国家公務員の補償法を引くのか。地方公務員災害補償法に基づく補償の種類と水準は、先行する本法の制度と均衡を保つ形で設計され、改正もこれに追随してきたからである。制定は1951年に遡る。国家公務員法附則は、災害補償について別の法律ができるまで労働基準法の規定を準用すると定めており、その「別の法律」として作られたのが本法である。療養補償から遺族補償、葬祭補償までの各補償と、リハビリテーションなどの福祉事業を定め、1967年制定の地方公務員災害補償法より16年早く公務員災害補償法制の原型になった。人事院勧告給与の、本法が災害補償の、それぞれ国準拠の起点だと押さえておくと、地方側の制度改正の動きを先読みしやすい。

基金を持たない実施機関方式

補償を実施する主体の作りが、地方の制度と決定的に違う。本法は、人事院が指定する国の機関と行政執行法人を「実施機関」とし(第3条)、使用者である国の各機関が自ら補償の認定と給付を行う。人事院は、基準となる人事院規則の制定、実施機関に対する総合調整と是正の指示、補償に不服がある場合の審査の申立て受理・判定を担う(第2条・第24条)。地方公務員災害補償法が、使用者である自治体から認定を切り離して地方公務員災害補償基金という全国単一の法人に委ねたのとは対照的に、国は使用者自身が実施しつつ人事院という第三者機関の統制で公正を担保する。両法を読み比べたとき、この実施主体の設計が最大の分岐点になる。

非常勤まで一本でカバーする適用範囲

適用範囲の切り方も地方と異なる。本法の対象は一般職の国家公務員で、人事院の解説では非常勤職員も含むとされ、一般職である限り労災保険ではなく本法で補償される。これに対し地方公務員の災害補償は、常勤職員が地方公務員災害補償法、現業部門のパートタイム職員などが労災保険、非現業の非常勤職員が議会議員等公務災害補償条例という三本立てで、被災者の任用区分によって根拠制度を特定する作業から始まる。国と地方の制度地図の違いは、国の機関との人事交流や共同事務で被災事案が起きたときに、どちらの制度で誰が認定するのかという入口の確認を要する理由でもある。

つながりのある用語

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