防潮堤とは、高潮・津波・波浪による海水の浸入を防ぐために海岸・河口部に設置される堤防で、海岸法・津波防災地域づくり推進法等を根拠として国・都道府県・市区町村が整備・管理する海岸保全施設の一種である。
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防潮堤は高さ・構造(土堤・コンクリート直立堤・傾斜堤等)・用途(高潮対策・津波対策)によって多様な形態がある。東日本大震災(2011年)の大津波は沿岸の防潮堤の大半を越水・破壊し、「防潮堤があれば安全」という過信が避難行動の遅れにつながったと指摘されている。
三陸沿岸の巨大防潮堤と論争
東日本大震災後、岩手・宮城・福島3県の沿岸部で総延長400km以上(最大高さ15m超)に及ぶ防潮堤の建設が進められた。これに対し「漁業者・住民が海を見えなくなる」「景観・生態系への影響」「維持管理コスト」を理由とした反発が生じ、一部地域では住民合意を経て計画が変更・縮小された。防潮堤の高さは「計画規模(100〜150年に一度)」の津波を基準とし、「想定最大規模」の津波には避難で対応するという二線防御の考え方が採用されている。
市区町村の管理責任
海岸保全施設の管理は海岸法に基づき原則として都道府県が行うが、市区町村に管理を委任する場合もある。市区町村は防潮堤の水門・陸閘(りっこう:道路や鉄道が堤防を横断する箇所の開閉設備)の閉鎖訓練・日常点検を実施する必要がある。
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