防災・危機管理

避難指示の発令判断基準と住民周知の実務フロー

2026年5月20日

令和3年の改正で避難勧告が廃止され避難指示に一本化されたが、どの気象情報・水位データを根拠に発令するかの内部基準を庁内で文書化していない自治体では、災害時の初動判断が担当者個人の経験に依存することになる。

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避難指示発令の法的根拠と判断基準

災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第60条第1項は、市区町村長が避難のための立退きが必要と認める区域の住民に避難指示を発令する権限を定める。令和3年5月に施行された改正(令和3年法律第30号)で従来の「避難準備・高齢者等避難開始」「避難勧告」「避難指示(緊急)」の3段階から「高齢者等避難」「避難指示」「緊急安全確保」の3段階に再編された。発令の判断基準は内閣府の「避難情報に関するガイドライン」(令和3年5月改定版)に示されており、河川の水位情報・気象庁の警戒レベルとの対応を自治体の地域防災計画に記載することが求められている。

気象情報・水位情報との連動

気象庁は大雨・洪水・土砂災害等の危険度を5段階の「警戒レベル相当情報」として発表し、このうちレベル4(危険な場所から全員避難)が避難指示の発令タイミングの目安となる。国土交通省・都道府県が管理する河川の水位観測データは「川の防災情報」ウェブサイトでリアルタイム確認でき、氾濫危険水位超過が発令判断の客観的根拠として使われる。夜間・休日対応のために発令権限の代行者(副市町村長・担当部長等)と連絡系統を地域防災計画に明記し、庁内の緊急連絡網を定期的に更新しておくことが不可欠だ。

発令後の住民周知と避難所開設のフロー

避難指示の発令は防災行政無線・緊急速報メール(エリアメール)・ホームページ・SNS等の複数手段で同時並行的に行い、発令区域・対象者・避難先を明確に伝える。避難所の開設は避難指示の発令と連動して進め、受付担当職員の派遣・備蓄物資の搬送・福祉避難所の開設連絡(要配慮者の受入れ)を並行して進める。発令時刻・判断根拠・対象区域・発令者職氏名を「災害対応記録」として文書化し、事後の検証と翌年度の地域防災計画改定に役立てる。

#災害対策基本法#避難指示#地域防災計画#警戒レベル
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