ある事業を役所の一部局として直営で行うのか、別法人を立てて担わせるのか——この選択の受け皿となるのが公的法人という存在であり、その類型ごとに設立根拠・国の関与・職員の身分・財務会計のルールが大きく異なる。国の側では、個別の法律で設立される特殊法人、独立採算と業績評価を前提とする独立行政法人、認可法人などがあり、地方の側では住宅供給公社・道路公社・土地開発公社といった地方公社や、自治体が出資・人的関与をする外郭団体が公共サービスの実施を担う。職員にとっては、これらの法人が行政手続法や情報公開・個人情報保護の対象になるか、議会の議決や監査・住民監査請求が及ぶか、随意契約の相手方として適正かといった点が実務上の論点になる。公益法人制度改革により公益認定と一般法人とが分離されたように、公的法人をめぐる制度は政策評価とガバナンス強化の流れの中で繰り返し見直されてきた。出資団体への損失補償や第三セクターの経営破綻が財政リスクとなった経緯も、この類型を一括して把握しておく意義を裏づける。
国の公的法人と地方の公的法人
国に関わる公的法人には、個別法で設立される特殊法人、独立採算と中期目標管理を特徴とする独立行政法人、業務の公共性から特別の認可で設立される認可法人などがある。地方に関わるものとしては、地方住宅供給公社・地方道路公社・土地開発公社といった法律に基づく地方公社や、自治体の出資・人的関与により事業を担ういわゆる外郭団体(第三セクターを含む)がある。公益法人は、公益認定を受けた公益社団・財団法人を指し、行政の関与の度合いはこれらの中では相対的に小さい。
ガバナンスと統制
公的法人は行政から独立した法人格を持つため、行政機関に直接適用される統制がそのまま及ぶとは限らず、設立法・出資比率・指定の有無に応じて、議会の関与、情報公開・個人情報保護の適用、会計検査や監査、評価制度が個別に設計される。出資団体の経営悪化が自治体財政に波及するリスクから、経営健全化方針の策定や点検・公表が求められるなど、関与団体への財政的・組織的統制が制度上の課題となってきた。
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