ジチテン

地方公社

読み:ちほうこうしゃ

別名:地方三公社
意味

地方公社とは、特別法に基づき地方公共団体が出資して設立する公的法人の総称で、土地開発公社・地方住宅供給公社・地方道路公社の三公社をいう。

自治体が用地を先行取得したり、住宅や有料道路を整備したりするとき、なぜ自治体本体でなく別法人が使われるのか——その受け皿が地方公社である。地方公社は、それぞれの設立根拠法を持つ点で会社法による第三セクター地方自治法上の地方独立行政法人と異なり、公有地の拡大の推進に関する法律による土地開発公社、地方住宅供給公社法による地方住宅供給公社、地方道路公社法による地方道路公社の三つを指して地方三公社と呼ぶ。いずれも地方公共団体が全額または一部を出資して設立し、地方公共団体に準じた公的性格を持つ。地価高騰期の用地先行取得や住宅・道路整備の担い手として設立が相次いだが、その後の地価下落で土地開発公社が抱える簿価と時価の差(塩漬け土地)が財政を圧迫し、第三セクター等改革推進債を活用した解散・統廃合が進められた。地方公社は外郭団体の一類型として、自治体の財政運営や行政改革の文脈でしばしば論点となる。

三公社の根拠法と役割

地方公社は、それぞれ固有の特別法を設立根拠とする三つの法人の総称である。土地開発公社は公有地の拡大の推進に関する法律(公拡法)に基づき、公共事業用地や代替地をあらかじめ取得・管理・処分することを目的とする。地方住宅供給公社は地方住宅供給公社法に基づき、勤労者向けの住宅やその用地を供給する。地方道路公社は地方道路公社法に基づき、有料道路の建設・管理を行う。いずれも地方公共団体(都道府県・市町村)が出資して設立し、設立に際しては議会の議決などの手続を要する。会社法に基づく株式会社等の第三セクターや、地方独立行政法人法に基づく地方独立行政法人とは設立根拠を異にし、特別法により公共的な性格と業務範囲が定められている点に特徴がある。このため地方公社は、外郭団体のうちでも法律上の根拠と公的性格が明確な類型に位置づけられる。

経営問題と統廃合

地方公社、とりわけ土地開発公社は、用地の先行取得という機能ゆえに地価変動の影響を強く受ける。高度成長期からバブル期にかけて、地価上昇局面では公社による先行取得が有効に機能したが、バブル崩壊後の地価下落により、取得時の簿価と時価が大きく乖離した土地(いわゆる塩漬け土地)を多数抱える公社が現れた。公社の債務は最終的に出資団体である自治体が損失補償等の形で負担することになり、自治体財政の隠れた負担として問題視された。国は2009年度から2013年度にかけて第三セクター等改革推進債(三セク債)の発行を認め、これを原資とする公社の解散・債務処理を促した。この結果、土地開発公社の数は大きく減少し、機能を自治体本体や他の組織に移す動きが進んだ。担当課にとって地方公社は、設立の経緯と債務の状況を踏まえ、存続・統廃合・解散を判断する行政改革上の対象である。

つながりのある用語

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