超高齢社会を迎え、高齢者をどう支えるかは、すべての自治体に共通する最大級の課題となっている。高齢者福祉は、加齢に伴う心身の衰えや一人暮らしの増加などに対応し、高齢者の暮らしを支える施策の総称である。
その中核をなすのが、2000年に始まった介護保険制度で、要介護認定を受けた人が訪問介護や通所介護、特別養護老人ホームなどのサービスを利用する。市町村は保険者として制度を運営し、3年ごとの介護保険事業計画でサービス量を見込む。介護にとどまらず、介護予防や健康づくり、配食・見守りなどの生活支援、認知症の人や財産管理が難しい人への権利擁護も高齢者福祉の領域である。これらを地域でつなぐ拠点が地域包括支援センターであり、住み慣れた地域で暮らし続けられる地域包括ケアシステムの構築が目指されている。
介護保険を中核とする支援
現在の高齢者福祉は、2000年に創設された介護保険制度を中核に組み立てられている。それ以前は、行政が利用先を決める措置制度のもとでサービスが提供されていたが、介護を社会全体で支える仕組みとして、保険料と公費を財源とする介護保険へと転換した。40歳以上が加入し、要介護・要支援の認定を受けた人が、ケアプランに基づいて訪問介護・通所介護・施設サービスなどを原則1割(所得に応じ2〜3割)の負担で利用する。市町村は保険者として、保険料の設定やサービス基盤の整備を担い、3年を一期とする介護保険事業計画で需要を見通す。高齢化の進展で給付費が膨らむなか、介護予防や自立支援に重きを置く流れが強まっている。
地域包括ケアと権利擁護
介護サービスの給付だけでは、高齢者の暮らしは支えきれない。医療・介護・予防・住まい・生活支援を一体的に提供し、高齢者が住み慣れた地域で最期まで暮らし続けられるようにする仕組みが、地域包括ケアシステムである。その中核拠点が地域包括支援センターで、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが、介護予防の相談から虐待への対応までを担う。あわせて、認知症の人や判断能力が十分でない人を守る権利擁護も重要さを増している。成年後見制度の利用支援、高齢者虐待への対応、消費者被害の防止などにより、高齢者の尊厳ある暮らしを守る取組が進められている。
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