公立小中学校の先生の給料は、誰がどの割合で払っているのか。市町村立の学校であっても、その教職員の給与は都道府県が支出し、さらにその実支出額の3分の1を国が負担する二段構えになっている。この国の負担を定めるのが義務教育費国庫負担法であり、地域の財政力に左右されず全国どこでも一定水準の教職員を配置できるよう、財源の裏打ちを国が担保する役割を負う。負担割合はかつて2分の1であったが、三位一体改革に伴って3分の1へ引き下げられ、残りは地方の一般財源で賄う構造に変わった。教職員定数や給与単価の算定とも連動するため、教育行政と地方財政の双方にまたがる根幹の法律として位置づけられる。
国庫負担の割合と仕組み
国は、都道府県(指定都市を含む)が負担する公立義務教育諸学校の教職員給与費の実支出額のうち、その3分の1を負担する。残りの3分の2は、地方交付税の基準財政需要額に算入される形で地方の一般財源によって賄われる。負担の対象となるのは、小学校・中学校・義務教育学校・特別支援学校の小中学部などの教職員の給料・諸手当であり、教職員定数の標準を定める法律と給与単価をもとに算定された額が基礎となる。かつて負担割合は2分の1であったが、国から地方への税源移譲を柱とする三位一体改革によって、平成18年度から3分の1へ引き下げられた。これにより国の財政支出は圧縮された一方、地方の裁量で配分できる一般財源の比重が増す結果となった。
県費負担教職員制度との関係
この法律は、市町村立学校職員給与負担法と組み合わさって、いわゆる県費負担教職員制度の財源を支える。市町村が設置する小中学校の教職員であっても、その給与は市町村ではなく都道府県が支出する。その都道府県の支出に対して国が3分の1を負担するのが本法の役割であり、給与負担と任命権を市町村から都道府県へ引き上げることで、小規模な市町村でも安定した教職員配置を可能にしている。給与を負担する都道府県が任命権者となるため、教職員の人事異動は都道府県内の市町村間で広域に行われ、配置の均衡が図られる。国・都道府県・市町村の三層が役割を分担する義務教育の財政構造を理解するうえで、本法はその国の負担を担う中核に位置する。
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