里親支援センターとは、児童福祉法第44条の3に基づく児童福祉施設で、里親支援事業を行うほか、里親や里親に養育される児童、里親になろうとする者への相談その他の援助を行う施設である。2022年成立の改正児童福祉法で新設され、2024年4月に施行された。
里親委託率の引き上げが掲げられる一方で、里親のなり手の開拓から委託後の養育の支え合いまでを一貫して担う体制は長く手薄だった。里親支援センターは、里親のリクルートと普及啓発、研修、子どもと里親のマッチング、委託後の訪問支援や相談といった一連のフォスタリング業務を本来業務とする施設として、この穴を埋めるために創設された。従来は児童養護施設や乳児院に置かれた里親支援専門相談員や、児童相談所からの委託で民間機関が担うフォスタリング機関事業として分散していた機能を、児童福祉施設という安定した制度的な器に乗せた点が新しい。設置主体は都道府県や市町村のほか、認可を受けた社会福祉法人などにも開かれており、既存の乳児院や児童養護施設が法人として併設する形での参入が想定されている。里親養育を「個人の善意」から「チームによる養育」へ転換する社会的養護改革の要となる施設であり、児童相談所との役割分担をどう設計するかが都道府県の計画課題になる。
フォスタリング業務の施設化という設計
里親支援センターの業務の中核は里親支援事業、いわゆるフォスタリング業務である。具体的には、里親制度の普及促進と新たな里親の開拓、里親への研修、子どもと里親家庭のマッチング、委託中・委託解除後の訪問や相談による養育支援、里親同士の相互交流の支援までを一体的に担う。2016年改正児童福祉法は都道府県(児童相談所)の業務に里親支援を明記したが、児童相談所は虐待対応に追われ、専従体制の確保が難しかった。このため民間機関への包括的な委託(フォスタリング機関)が推進され、その発展形として2024年施行の改正で児童福祉施設化に至った。施設となったことで設備・運営基準と公費による運営費措置の対象になり、人材の継続確保がしやすくなる一方、措置権限は児童相談所に残るため、マッチングの最終判断や一時保護との接続では児童相談所との綿密な協議体制が前提になる。
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