里親委託とは、保護者のもとで暮らせない子どもを、児童相談所が里親に委託して家庭的な環境で養育する措置である。
保護者と暮らせないこどもを、施設ではなく家庭で育てるにはどうするのか。その仕組みが里親委託である。児童福祉法に基づき、児童相談所が要保護児童を里親に委託し、家庭養育を行う措置である。社会的養護のうち、児童養護施設等の施設養護に対して家庭養護に位置付けられ、こどもの最善の利益を踏まえて施設より家庭での養育を優先する家庭養育優先原則が打ち出されている。委託にあたっては児童相談所が子と里親のマッチングを行い、委託後も里親支援機関や里親支援センターが養育を支える。里親には養育里親・養子縁組里親などの種別があり、委託率の向上と里親の確保・支援の充実が、都道府県・児童相談所の社会的養護施策の重点となっている。
家庭養育優先原則と里親委託率
2016年の児童福祉法改正で、こどもが家庭において健やかに養育されるよう、まず家庭への支援を行い、それが困難な場合には家庭養育を優先するという原則が明確化された。これにより、児童養護施設等の施設養護よりも里親委託や養子縁組などの家庭養護を進める方向が示され、国は里親委託率の引上げ目標を掲げている。都道府県・児童相談所は、里親の新規開拓と登録、研修、こどもと里親のマッチング、委託後の継続的な支援までを一貫して担う体制(フォスタリング業務)の整備を求められている。
委託の手続と委託後の支援
里親委託は、児童相談所が要保護児童について家庭復帰の見通しや子の心身の状況を検討し、子と里親の適合をみるマッチングを経て措置する。委託後は里親が孤立しないよう、里親支援センターや里親支援機関、児童家庭支援センター等が定期的な訪問支援や相談、一時的に子を預かるレスパイトを提供する。実親との面会交流や家庭復帰に向けた調整、子の年齢に応じた自立支援も並行して行われる。委託を安定して続けるには、里親への継続的な支援と、関係機関が連携するチームによる養育体制の構築が要となる。
つながりのある用語
対比
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)