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ジチテン

地方気象台

読み:ちほうきしょうだい

別名:気象台
意味

地方気象台とは、気象庁の地方組織としておおむね府県ごとに置かれ、担当区域の気象、地震、火山の観測と注意報・警報の発表、防災機関への解説・助言を担う機関である。

大雨の夜、避難指示を出すか迷う首長が最後に電話をかける相手は、都道府県でも消防でもなく地元の気象台長である。地方気象台は気象庁の地方組織で、地方支分部局である管区気象台(札幌、仙台、東京、大阪、福岡)と沖縄気象台の下に、おおむね府県ごとに置かれる。大雨警報や洪水警報は市町村ごとに発表され、避難情報の発令判断や防災体制切替えの引き金になるため、市町村防災にとって最も近い国の機関といえる。災害対策基本法上は指定地方行政機関として都道府県防災会議に参画し、地域防災計画の気象に関する部分を支える。平成30年7月豪雨を機に、台長と市町村長を直結するホットラインや、気象庁防災対応支援チーム(JETT)の派遣といった、市町村の判断を直接支援する仕組みが拡充された。土砂災害警戒情報は都道府県の砂防部局と共同で発表し、台風接近時には説明会で首長や防災担当者に見通しを解説するなど、平時から発災後まで防災部門との接点が続く。

ホットラインとJETT——首長の発令判断を支える直結ルート

避難指示などの避難情報の発令権限は市町村長にあり、気象台は判断材料と危機感を伝える立場である。平成30年7月豪雨を機に、気象台長が市町村長へ直接電話して切迫度を伝えるホットラインが全国で運用され、大雨特別警報の発表前後や線状降水帯の発生時に、情報の発表だけでは伝わらない危機感を口頭で補う。発災時や災害のおそれが高まった局面では、気象庁防災対応支援チーム(JETT)が都道府県や市町村の災害対策本部に職員を派遣し、現地で気象解説を続ける。市町村側の備えとしては、避難情報の判断基準と地域防災計画にホットラインの位置づけを書き込み、首長不在時の受け手を決めておくこと、平時の台風説明会や訓練で気象台の担当者と顔の見える関係を作っておくことが、深夜の判断の数十分を縮める。

警報の伝達経路——気象業務法が定める法定ルート

地方気象台が警報を発表すると、気象業務法第15条に基づき、都道府県、警察、NTT東日本・西日本といった法定の機関へ直ちに通知され、通知を受けた都道府県の機関は市町村長への伝達に努め、市町村長は住民や滞在者への周知に努めることとされる。市町村の防災行政無線登録制メールはこの法定ルートの末端を担う装置である。河川の洪水については、指定河川洪水予報を気象台と国土交通省または都道府県が共同で発表し、土砂災害警戒情報は気象台と都道府県砂防部局の共同発表という分担をとる。警報・注意報の発表基準は市町村ごとに設定され、災害実績を踏まえて気象台が都道府県や市町村と調整のうえ見直すため、自分の団体の基準値と、どの情報がどの経路で届くかを把握しておくことが受信側の体制設計の出発点になる。

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