ジチテン

防災

読み:ぼうさい

意味

防災とは、災害対策基本法第2条第2号に定義される、災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ、及び災害の復旧を図ることをいう。

自治体地域防災計画防災訓練ハザードマップ整備を「防災」の名のもとに進めるとき、その語が具体的に何の段階を指すのかは法律で定められている。災害対策基本法第2条第2号は防災を「災害予防災害応急対策災害復旧」の3段階を貫く総称と定義しており、平時の備えから発災後の対処、その後の立て直しまでを一体で捉える概念である。同法はこの3段階に沿って国・都道府県・市町村の責務と計画体系(防災基本計画防災業務計画・地域防災計画)を組み立てている。実務では「防災」は危機管理担当部局の所掌の中核を成すが、危機管理は自然災害以外の大規模事故・感染症・武力攻撃なども射程に含む広い概念であり、防災はそのうち災害を対象とする部分にあたる。近年は被害ゼロを目指す防災に対し、被害の最小化を現実的な目標とする減災の考え方が併用される。

災害対策基本法が定める防災の3段階

防災の法的な骨格は災害対策基本法第2条第2号にある。同号は防災を「災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ、及び災害の復旧を図ること」と定義し、これがそのまま災害予防(同法第46条以下)・災害応急対策(同法第50条以下)・災害復旧(同法第87条以下)の3段階に対応する。この3段階は時間軸に沿った区分であり、平時の予防、発災直後の応急対策、その後の復旧という順で展開する。同法はこの段階区分を前提に防災基本計画・防災業務計画・地域防災計画という計画体系を定め、それぞれの段階で誰が何をするかを規律している。自治体の地域防災計画も予防・応急・復旧の章立てで構成されることが多く、3段階の理解は防災実務の前提となる。

危機管理・減災との関係

防災と並んで使われる語に危機管理と減災がある。危機管理は自然災害に限らず大規模事故・感染症・武力攻撃事態など組織を脅かす危機事象全般を対象とする管理手法であり、防災はそのうち災害対策基本法上の「災害」を対象とする部分を指す。自治体が危機管理監や危機管理部局を置き、その所掌の中核に防災を据えるのはこのためである。一方の減災は、災害そのものを完全に防ぐことを前提とする従来の防災に対し、被害を完全には防げないことを認めたうえでその最小化を目指す考え方であり、阪神・淡路大震災や東日本大震災を経て防災と併用されるようになった。防災・危機管理・減災は対立概念ではなく、対象範囲と目標設定の違いとして整理するとよい。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)