公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(公益法人認定法)とは、一般社団法人または一般財団法人を公益社団法人・公益財団法人として認定する基準と手続、認定後の監督と取消しを定めた法律(平成18年法律第49号)である。
外郭団体の名称に「公益財団法人」と付くとき、その冠が何を保証しているのかを説明できるか。公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律は、2008年に施行された公益法人制度改革三法の一つで、登記だけで設立できる一般社団法人・一般財団法人のうち、公益目的事業を主たる目的とする法人を行政庁が「公益認定」する仕組みを定める。認定の行政庁は、二つ以上の都道府県に事務所を置く法人などでは内閣総理大臣、それ以外では事務所所在地の都道府県知事であり、都道府県は認定を受ける側ではなく審査・監督する側としてこの法律を運用する。認定基準は第5条に列挙され、公益目的事業比率が50%以上であること、特定の者に特別の利益を与えないことなどが審査される。認定を受けた法人は名称に公益社団法人・公益財団法人を冠し、税制優遇を受ける一方、事業報告の提出や立入検査といった継続的な監督に服する。自治体の文化振興財団や観光協会には本法の認定を受けた法人が多く、外郭団体の指導監督や補助金審査の担当者は、認定の有無と財務規律をこの法律の枠組みで読むことになる。
都道府県が行政庁として担う認定と監督
この法律の行政庁は内閣総理大臣と都道府県知事の二本立てである(第3条)。事務所が一つの都道府県内にのみある法人などは知事が行政庁となり、認定の審査にあたっては条例で設置する合議制の機関(公益認定等審議会など)に諮問する。認定後も行政庁として事業報告書等の受理と公表、報告徴収や立入検査、勧告・命令、認定の取消しまでの監督権限を行使する。つまり都道府県にとって本法は「適用される法律」ではなく「執行する法律」であり、総務部局や学事・文書部局に公益法人担当の所属が置かれる。国側の行政庁である内閣総理大臣の審査は内閣府の公益認定等委員会への諮問を経て行われ、制度全体の運用指針となる公益認定等ガイドラインも内閣府が定める。
令和6年改正——収支相償から中期的収支均衡へ
2024年に成立した改正法(2025年4月1日施行)は、認定後の財務規律を大きく組み替えた。従来の収支相償原則は、公益目的事業の収入がその実施費用を超えてはならないという規律で、黒字が出ると短期間での解消を迫られ、法人の財務基盤強化を妨げるとの批判があった。改正後は5年間の中期的な期間で収支の均衡を判定する中期的収支均衡原則に改められ、黒字は過去の赤字と通算し、残る剰余も公益目的保有財産の取得や事業拡大により解消できることとされた。あわせて遊休財産規制の柔軟化や財務情報の透明化も図られ、行政庁である都道府県の審査・監督実務も新しいガイドラインに沿って動いている。外郭団体の決算を読む担当者は、旧基準の感覚で黒字を問題視しないよう判定枠組みの変更を押さえておく必要がある。
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