一般の企業で働くことは難しいが、支援があれば雇用契約のもとで働ける障害者の受け皿となるのが就労継続支援A型である。利用者は事業所と雇用契約を結ぶため労働者として扱われ、賃金には原則として最低賃金が適用される。雇用契約を結ばず工賃を支払うB型とは、この雇用契約の有無で明確に区別される。サービスは障害者総合支援法の訓練等給付に位置づけられ、利用には市区町村の支給決定を経て受給者証の交付を受ける。市区町村は支給決定とともに利用者負担の管理を担い、事業所の指定や指導監督は都道府県・指定都市が所管する。雇用と福祉の双方の性格を併せ持つため、最低賃金の確保と事業所の運営が実務上の論点となりやすい。
雇用契約に基づき最低賃金が保障される働き方
就労継続支援A型の最大の特徴は、利用者が事業所と雇用契約を結ぶ点にある。雇用契約があるため利用者は労働者として労働基準法や最低賃金法の保護を受け、賃金には原則として地域別最低賃金が適用される。B型の工賃が月額平均で1万数千円台にとどまるのに対し、A型は最低賃金に基づく賃金が支払われるため、収入水準は大きく異なる。対象となるのは、就労移行支援を利用しても一般企業に雇用されなかった人や、特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが雇用に結びつかなかった人など、雇用契約に基づく就労は可能だが一般就労はなお難しい障害者である。事業所は生産活動の収益から賃金を支払うことが基本とされ、給付費を賃金の原資にあてることは認められていない。
訓練等給付としての支給決定と指定の所管
就労継続支援A型は障害者総合支援法の訓練等給付に位置づけられ、利用には市区町村の支給決定が要る。希望者は市区町村に申請し、サービス等利用計画案の提出を経て支給決定を受け、受給者証の交付を受けたうえで事業所と利用契約を結ぶ。介護給付と違って障害支援区分の認定を必須としない類型のため、区分非該当でも利用できる。利用者負担は応能負担で、所得に応じた月額上限の範囲内となる。サービスを提供する事業所の指定・更新や運営基準の遵守状況の指導監督は都道府県および指定都市が担い、市区町村は支給決定と利用者の負担管理を担うという役割分担になっている。給付費を不正に賃金原資へ流用する事例が問題化したことから、運営の健全性確保が制度運用上の課題となっている。
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