意味
工賃とは、就労継続支援B型事業所などで福祉的就労に従事する障害者に、その作業の対価として支払われる金銭であり、雇用契約に基づく賃金とは区別される。
就労継続支援B型事業所などでは、一般就労が難しい障害者が生産活動に従事するが、これは雇用契約に基づく労働ではないため、支払われるのは賃金ではなく工賃と呼ばれる。工賃は事業所の生産活動の収益から支払われ、最低賃金法の適用を受けないため、月額数千円から数万円程度と低水準にとどまることが多い。これに対し就労継続支援A型では雇用契約を結ぶため最低賃金以上の賃金が支払われる。窓口では、B型事業所の工賃水準の向上(工賃向上計画)や、利用者の自立に向けた工賃の位置づけが論点になる。
賃金との違いと工賃向上の課題
工賃は、雇用契約を伴わない福祉的就労の対価という点で、労働の対価である賃金と法的に区別される。就労継続支援B型事業所などで生産活動に従事する障害者は、事業所と雇用契約を結ばないため労働基準法・最低賃金法の保護の枠外にあり、支払われる工賃は事業所の生産活動収益を原資とする。このため工賃は一般に低水準で、月額平均は地域・事業所により差が大きい。
対照的に、就労継続支援A型事業所では利用者と雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の賃金が支払われる。低い工賃は障害者の経済的自立を妨げる要因とされ、国は工賃向上計画に基づき、B型事業所の生産品の品質向上・販路拡大・共同受注などにより工賃水準を引き上げる取り組みを進めている。自治体は、官公需による発注(優先調達推進法に基づく障害者就労施設等からの調達)によって工賃向上に関わる。福祉的就労の対価としての性格と、自立に資する水準の確保との間の緊張が、工賃をめぐる実務の論点である。
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