ジチテン

支給決定

読み:しきゅうけってい

意味

支給決定とは、障害者総合支援法に基づき、市町村が障害福祉サービスの利用を希望する者の障害支援区分や勘案事項を審査し、支給するサービスの種類・量(支給量)を決定する行政処分をいう。

障害福祉サービスは「使いたいだけ使える」わけではなく、行政が一人ひとりについて「どのサービスをどれだけ給付するか」を決める手続きを経て初めて利用できる。支給決定はその核心で、市町村申請者の状態と生活状況を勘案して支給量を定める行政処分であり、サービス利用の入口となる。

この決定が介護保険要介護認定と決定的に異なるのは、区分だけで給付量が機械的に決まらない点である。介護保険は要介護度ごとに区分支給限度基準額が定まるが、障害福祉では障害支援区分を踏まえつつ、本人の介護者の状況・居住環境・サービスの利用意向といった勘案事項を個別に評価して支給量を決める。手続きは申請→障害支援区分の認定→サービス等利用計画案の提出→勘案事項の調査→支給決定→受給者証の交付という流れをたどり、支給決定に不服があれば都道府県知事への審査請求ができる。窓口担当者にとっては、申請から決定までの調査と、決定後のサービス等利用計画との整合確認が実務の中心となる。

区分認定と支給決定は別物である

障害福祉サービスの利用手続きでは、障害支援区分の認定と支給決定が別の段階として存在する。障害支援区分は心身の状態を6段階(区分1から区分6)で評価する全国共通のものさしだが、それだけで給付量が決まるわけではない。市町村は区分に加えて、申請者の介護を行う者の状況、居住の状況、本人や家族のサービス利用に関する意向、サービス等利用計画案の内容といった「勘案事項」を調査し、これらを総合して支給するサービスの種類と1か月あたりの支給量を決定する。介護給付居宅介護生活介護施設入所支援など)の利用には原則として障害支援区分の認定が必要だが、訓練等給付就労移行支援就労継続支援など)には区分認定を要しないものが多い点も実務上の分かれ目となる。

計画相談支援を経て決定に至る

支給決定の過程には、原則として指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案の提出が組み込まれている。申請者は計画相談支援を受けてサービス等利用計画案を作成し、市町村はこれを勘案事項の一つとして支給決定を行う。決定後は受給者証が交付され、これに支給決定の内容(サービスの種類・支給量・支給決定期間・利用者負担上限月額など)が記載される。利用者はこの受給者証を指定事業者に提示してサービスを利用する。支給決定には有効期間が定められ、期間満了時には更新の申請が必要となるほか、状態の変化があれば支給決定の変更の申請ができる。支給決定そのものは行政処分であるため、内容に不服がある場合は都道府県知事に対して審査請求を行うことができる。

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