保育とは、児童福祉法上、保育を必要とする乳児・幼児を保護者に代わって日々保護し養護する営みをいう。その健全な心身の発達を図るものであり、養護と教育を一体的に行う点に特質がある。
単なる「子どもの預かり」と区別され、養護(生命の保持と情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現の五領域)を一体的に行う専門的な営みである点に、自治体実務上の意味がある。保育所保育指針は保育をこのように定義し、保育所・認定こども園・地域型保育事業に共通する保育の質の基準を示している。市町村は保護者の就労・疾病・介護等により家庭で十分な保育ができない「保育の必要性」を認定したうえで保育を提供する点で、希望すれば誰でも入れる教育とは入口の仕組みが異なる。標準的な保育のほか、保育時間の長短に応じた延長保育、就労形態に対応する夜間保育・休日保育、病気の子どもを対象とする病児・病後児保育、障害のある子どもを受け入れる障害児保育など、家庭の事情や子どもの状態に応じた多様な形態がある。幼稚園が教育時間の前後や長期休業中に園児を預かる預かり保育も、教育とあわせて行われる保育の一形態に位置づけられる。
養護と教育の一体性
保育所保育指針は、保育を「養護及び教育を一体的に行うこと」と定める。養護とは子どもの生命の保持と情緒の安定を図る関わりであり、教育とは子どもが健やかに成長し、その活動がより豊かに展開されるための発達の援助である。学校教育が教育課程を中心に組み立てられるのに対し、保育では食事・午睡・排泄といった生活そのものの援助が教育と分かちがたく結びついている点が特徴である。
多様な保育形態
保育は、保護者の就労形態や子どもの状態に応じて多様な形態をとる。通常の保育時間を超える延長保育、夜間に行う夜間保育、日曜・祝日に行う休日保育、病気やその回復期の子どもを対象とする病児・病後児保育、障害のある子どもを集団の中で受け入れる障害児保育などがある。これらは独立した制度というより、保育所等が地域の需要に応じて実施する保育の類型であり、市町村の子ども・子育て支援事業計画の中で必要量が見込まれる。
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