預かり保育とは、幼稚園が正規の教育時間(4時間程度)の前後や長期休業期間に、希望する園児を引き続き預かる事業である。
保護者から「幼稚園は昼過ぎに終わるが、その後はどうなるのか」と問われたとき、自治体の窓口が説明するのがこの預かり保育である。幼稚園の正規の教育課程は1日4時間を標準とするため、就労等で迎えが遅くなる家庭の受け皿として、ほぼすべての幼稚園が午後や夏休み中の預かりを行っている。保育所の延長保育や児童福祉法に基づく一時預かりとは制度上の根拠も対象も異なり、預かり保育は学校教育法に基づく幼稚園が、在園児を対象に教育活動の延長として実施する点に特徴がある。幼児教育・保育の無償化では、保育の必要性の認定を受けた園児について、預かり保育の利用料が月額上限の範囲で施設等利用費として支給される。自治体の教育・保育担当課は、施設等利用給付認定の事務とあわせて、預かり保育の実施状況や利用料補助の運用を所管する。
延長保育・一時預かりとの違い
似た事業に保育所の延長保育と児童福祉法に基づく一時預かりがあるが、預かり保育はこれらと根拠も対象も異なる。延長保育は保育所等に通う保育認定の子について、認定された保育時間を超えて預かる事業で、根拠は子ども・子育て支援法にある。一時預かりは家庭で保育が一時的に難しくなった乳幼児を保育所等で預かる児童福祉法上の事業で、在園児に限らない。これに対し預かり保育は、学校教育法に基づく幼稚園が在園児を対象に、教育課程の時間外に教育活動の一環として行うものである。窓口では「保育所に通う子の延長」「在園しない子の一時利用」「幼稚園児の放課後」のどれに当たるかで案内先が分かれる。
無償化における預かり保育の扱い
2019年の幼児教育・保育の無償化では、新制度に移行していない幼稚園の利用料と並んで、預かり保育の利用料も無償化の対象となった。ただし対象となるのは保育の必要性の認定(共働き等の要件)を受けた園児に限られ、3〜5歳で月額1.13万円、住民税非課税世帯の0〜2歳で月額1.63万円を上限に、施設等利用費として支給される。支給を受けるには市区町村から施設等利用給付認定を受ける必要があり、保育所等に通う子に支給認定が要るのと同様の認定手続きが預かり保育の利用者にも求められる。自治体の担当課は、認定事務と利用実績に基づく償還払い等の支給事務を併せて行う。
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