ある市の財政が健全か苦しいかは、規模のまったく違う団体と並べても判断できない——そこで、おおむね似通った規模の市どうしを束ねて比較できるようにするのが都市規模区分である。総務省の地方財政統計などでは、市を政令指定都市を中心とする大都市、その下の中都市、さらに規模の小さい小都市に分け、町村と合わせて団体区分ごとの歳入歳出構造や財政指標を集計する。実務では、自社の団体がどの区分に属するかを踏まえて、類似団体の決算統計や財政力指数・経常収支比率の平均値と自団体の数値を比較し、予算編成や行財政改革の根拠資料とする。一般に、小都市ほど自主財源の割合が低く地方交付税など国・都道府県からの財政移転への依存度が高い傾向があるなど、区分ごとに財政構造の特徴が現れる。これは権限や事務配分を伴う法的な区分ではないため、同じ「中都市」でも個別の財政事情は大きく異なる点に注意が必要だが、団体間比較の出発点として広く使われている。
統計上の区分としての性格
都市規模区分は、地方財政の決算統計や財政分析において、市を人口・規模に応じて大都市・中都市・小都市に分類するものである。これは事務権限や財源配分を法律で定める政令指定都市・中核市などの大都市制度とは別系統の概念であり、団体の財政状況を規模の近い団体どうしで横断的に比較するための分析上の枠組みである。町村と合わせて団体区分ごとに歳入歳出や財政指標が集計される。
区分ごとの財政構造の傾向
一般に、大都市は税収などの自主財源の比率が高く財政規模も大きい一方、小都市にいくほど自主財源比率が下がり、地方交付税や国庫支出金といった依存財源への依存度が高まる傾向がある。こうした傾向は類似団体比較の前提知識となるが、同一区分内でも産業構造や地理的条件により個別の財政事情は大きく異なるため、区分はあくまで比較の出発点として用いられる。
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