ジチテン

単一予算主義

読み:たんいつよさんしゅぎ

別名:単一予算主義の原則別名:予算単一主義の原則別名:予算単一の原則
意味

単一予算主義とは、一会計年度の予算は単一の予算にまとめて編成し、財政の全体を一覧できる形で議会の審議に付すべきとする予算原則である。会計や経費ごとに予算が分散して財政の全容が見えにくくなることを避け、予算の総覧性を確保する。

予算がいくつもの帳簿に分かれて別々に示されると、財政の全体像が一目では追えず、議会も住民も団体の収支を総覧しにくくなる。単一予算主義は、一会計年度の予算を単一の予算にまとめて編成し、財政の全容を一覧できる形で審議に付すことを求める原則である。

もっとも、現実には事業の性質に応じた例外が法律で認められている。特定の事業や資金を一般会計と区分して経理する特別会計地方自治法第209条第2項)、当初予算の成立後に生じた事由に対応する補正予算(第218条第1項)、年度開始までに予算が成立しないときの暫定予算(第218条第2項)がそれにあたる。これらは予算を複数に分けるが、いずれも議会の議決を経ることで統制は保たれている。

一般会計と特別会計

単一予算主義の最大の例外が特別会計である。地方公共団体は、国民健康保険介護保険下水道、水道といった特定の事業について、その収支を一般会計と区分して経理する特別会計を設けることができる(地方自治法第209条第2項)。区分するのは、受益と負担の対応関係や事業ごとの採算を明確にするためであり、とりわけ水道・下水道などの地方公営企業は発生主義による公営企業会計という別体系で経理される。ただし会計を分けるほど財政の全体像は分散するため、各会計を合算した連結ベースで財政を捉え直す視点が、健全化判断比率の連結指標などを通じて求められるようになっている。

当初予算と補正予算

単一予算主義は、年度の初めにその年度の予算を一つにまとめて示す当初予算として現れる。しかし年度の途中で災害対応や国の制度変更などの事由が生じれば、当初予算を追加・修正する補正予算が編成される(地方自治法第218条第1項)。補正が何度も重なると、当初予算が描いた全体像から実際の姿が離れていくため、補正のたびに改めて議会の議決を経て財政の全体を示し直す。緊急を要し議会を招集する暇がないときは専決処分(第179条)で補正することもあるが、その場合も次の議会で承認を求め、単一の予算として統制に取り込む建前が保たれる。

つながりのある用語

上位概念

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