会計年度とは、地方公共団体の歳入歳出を整理し決算をまとめるために設けられた一定の期間である。地方自治法第208条第1項により、毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わる。
収入と支出を際限なく通算してよいとすれば、いまいくら使えるのか、財政が均衡しているのかを誰も判断できなくなる。会計年度は、歳入歳出を一定の期間で区切って整理・決算するための単位であり、国・地方を通じて4月1日から翌年3月31日までと定められている。
この区切りがあることで、予算の編成・執行・決算という一巡のサイクルが年度ごとに成立し、住民や議会が一年単位で財政を統制できる。各年度の歳出はその年度の歳入で賄うという会計年度独立の原則がこれを支える。一方、事業が複数年度にわたる場合には、継続費や繰越明許費、債務負担行為といった限定的な例外で対応する。
期間の定めと国との共通性
地方自治法第208条第1項は、会計年度を毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わると定める。国も財政法第11条で同じ区切りを採り、暦年(1月〜12月)ではなく4月始まりとするのは、租税の賦課や事業の年度区分が4月起点で組まれてきた経緯による。会計年度は予算・決算・財政指標のすべての基準となる期間であり、「令和7年度予算」のように年度を冠して財政が語られる土台となる。公営企業会計や特別会計も同じ会計年度に従うため、団体内のすべての会計が同一の期間で締められ、決算統計や財政指標も年度を単位として団体間で比較される。
出納整理期間と出納閉鎖
会計年度が3月31日で終わっても、その年度に属する収入・支出の現金の受払いがすべて年度内に完了するとは限らない。そこで翌年度の4月1日から5月31日までを出納整理期間とし、前年度に属する歳入歳出の現金を整理することが認められている。出納が閉じられる5月31日を出納閉鎖といい(地方自治法第235条の5)、これを過ぎると前年度の現金の受払いはできなくなる。どの年度に属するか(会計年度所属区分)は現金の動いた日ではなく原因の発生時点で決まるため、出納整理期間は会計年度独立の原則の例外ではなく、その整理のための猶予である点に注意を要する。
単年度で完結しない経費への対応
会計年度独立の原則のもとでは、ある年度の歳出はその年度の歳入で賄い、予算は年度内に使い切るのが建前である。しかし複数年度にわたる工事や、年度末に避けがたい事情で執行が終わらない経費もある。これらには、数年度分の経費をあらかじめ予算で定める継続費(第212条)、翌年度への繰越しを予算で認める繰越明許費(第213条)、避けがたい事故により繰り越す事故繰越し(第220条第3項ただし書)、将来の支出を約束する債務負担行為(第214条)といった仕組みが用意されている。
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