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ジチテン

引越しワンストップサービス

読み:ひっこしわんすとっぷさーびす

別名:引越しワンストップ
意味

引越しワンストップサービスとは、マイナポータルから転出届の提出と、転入・転居の来庁予定の連絡(転入予約)をオンラインで行える仕組みである。マイナンバーカードの署名用電子証明書で本人確認を行い、2023年2月6日から全国の市区町村で利用できる。

転出届を出すためだけに、平日に旧住所地の窓口へ出向く——遠隔地への引越しでは、この一往復が手続の最大の負担だった。引越しワンストップサービスはこの来庁を原則不要にし、マイナポータルから転出届を提出すれば、住民票の情報は転出地から転入地へあらかじめ送られ、紙の転出証明書を受け取りに行かなくてよい。転入届は本人確認マイナンバーカードの住所書換えのため対面が残るが、来庁予定を事前に伝える転入予約により、窓口は書類を準備して待てる。コネクテッド・ワンストップ(民間も含めた手続の一括化)というデジタル3原則の一つを引越し分野で形にした代表例であり、子育てワンストップサービスと並んでマイナポータルの中核サービスに位置づく。電気・ガス・水道のような民間手続も、引越れんらく帳のような民間ポータルとの連携で同じ機会にまとめて済ませられる設計がとられている。住民の手間を減らすだけでなく、3月から4月の引越し集中期に窓口が受ける負荷を平準化する手段としても、市区町村側の関心が高い。

転出はオンライン・転入は来庁——非対称な設計の理由

転出届は署名用電子証明書による本人確認でオンラインで完結し、紙の転出証明書は交付されない。住民票の記載情報は住民基本台帳ネットワークシステムを介して転入地へ事前に送られ、転入地は届く情報をもとに転入届の処理を準備できる(住民基本台帳法の転入届の特例の仕組みを基盤とする)。一方の転入届がオンライン化されないのは、なりすましによる住所移転を防ぐ対面での本人確認に加え、マイナンバーカードの券面と電子証明書の住所を書き換える継続利用の手続が窓口でしかできないためで、サービスは来庁自体を無くすのではなく「来庁予定の連絡(転入予約)」で窓口の事前準備を可能にする形をとった。転入届を引越しから14日以内に行う義務(住民基本台帳法第22条)は従来どおりであり、オンライン転出だけ済ませて転入手続を忘れると、住民票が宙に浮いた状態になる。

繁忙期の平準化と民間連携——3月の行列をどう崩すか

住民異動の窓口は3月下旬から4月上旬に年間最大の繁忙を迎え、大都市部では数時間待ちの行列が常態化してきた。転入予約で来庁日時と世帯の異動内容が事前に分かれば、市区町村は届書の事前作成や人員配置で処理を平準化でき、書かない窓口ワンストップ窓口の取組と組み合わせて窓口滞在時間を縮める団体もある。民間側との連携も設計に含まれ、電気・ガス・水道の住所変更を引越れんらく帳のような民間ポータルからまとめて行い、そこから行政手続のオンライン転出届へつなぐ官民の動線が整えられてきた。デジタル庁はサービスの利用状況を公表しながら対象手続の拡大を検討しており、転出側で完結する手続を増やせるか、繁忙期の来庁集中をどこまで崩せるかが今後の論点である。

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