ジチテン

実質公債費比率

読み:じっしつこうさいひひりつ

意味

実質公債費比率とは、一般会計等が負担する元利償還金と準元利償還金の合計が標準財政規模に占める割合(過去3年間の平均)で、地方財政法第5条の3に基づく起債の許可・協議判断の基準となる財政健全性指標である。

自治体がどれだけ借金の返済に追われているかは、表に出る公債費の額だけでは分からず、公営企業や一部事務組合への負担も含めて測る必要がある。実質公債費比率は、この実質的な返済負担を標準財政規模に対する割合として一つの数値で表し、地方財政法に基づく起債の許可・協議の判断基準に用いる指標である。

財政健全化法(平成19年法律第94号)が定める4指標(実質赤字比率連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)の一つである。公債費だけでなく、公営企業会計や一部事務組合の起債に対する一般会計からの繰出金・準元利償還金も含めて計算するため、「実質的な」負担を測る設計となっている。18%以上になると起債に都道府県知事(または総務大臣)の許可が必要となり、25%以上では一部の起債が制限される。

早期健全化基準財政再生基準

財政健全化法は実質公債費比率を含む4指標について、早期健全化基準(超過で健全化計画の策定義務)と財政再生基準(超過で財政再生計画の策定・国の関与強化)を定める。実質公債費比率は早期健全化基準25%・財政再生基準35%で、超過団体は国の同意なしに起債できなくなる。財政再生計画の実施中は総務大臣の同意が地方債発行の条件となり、財政自主権が大幅に制限される。比率の改善には、繰上償還や新規発行の抑制など、計画的な公債費管理が要る。

計算上の注意点

準元利償還金には、組合・広域連合の起債に係る負担金、一時借入金の利子、債務負担行為に基づく支出金(一定のもの)等が含まれ、計算対象が広いため、財政担当者は毎年度の算定に相当の工数を要する。標準財政規模の変動も比率に影響するため、税収増(分母増大)で比率が改善するケースと、元利償還のピーク(分子増大)で悪化するケースの両方が生じる。大規模事業の起債は数年後の公債費として比率に効いてくるため、将来の比率推計を踏まえた事業計画が要る。

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