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ジチテン

人材確保法

読み:じんざいかくほほう

別名:学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法
意味

人材確保法とは、義務教育諸学校の教育職員に優れた人材を確保するため、その給与を一般の公務員より優遇することを定めた特別措置法をいう。

なぜ公立学校の先生の給料は、同じ地方公務員でも事務職員より高めに設定されてきたのか。その根拠が人材確保法であり、義務教育の水準を維持向上させるには優れた人材を教壇に集める必要があるとの考えから、教育職員の給与を一般の公務員より優遇すべきことを国の方針として定めた。これを受けて教職調整額や教員給与の各種手当が整備され、教員給与は他の地方公務員より高い水準に置かれてきた。法律の正式名称は長く、学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法という。近年は財政事情や他の公務員給与との均衡を背景に優遇分の縮小が進み、本法が想定した優遇水準は徐々に薄まっているとされ、教員確保策のあり方をめぐる議論の論点となっている。

教員給与の優遇

本法は、義務教育諸学校の教育職員の給与について、一般の公務員の給与水準に比較して必要な優遇措置が講じられなければならない旨を定める。これは、義務教育の水準の維持向上のためには優れた人材を教育職員として確保することが不可欠であるとの認識に立つものである。この方針を具体化するため、本法の制定後に教員の給与改善が複数次にわたって実施され、教職調整額(時間外勤務手当に代えて給料月額の一定割合を支給する仕組み)や義務教育等教員特別手当などが整備された。これによって、公立学校の教育職員の給与は、同じ地方公務員である行政職員と比べて高い水準に置かれることとなった。給与の財源市町村立学校職員給与負担法義務教育費国庫負担法の枠組みによって都道府県と国が支える構造であり、本法の優遇方針はこれらの財政負担にも反映される。

趣旨と近年の見直し

本法が制定された背景には、当時の教員不足や人材の質の確保に対する危機感があり、給与面の優遇によって有為な人材を教職に呼び込むという政策判断があった。しかしその後、行政職員との給与の均衡や厳しい財政事情を理由に、教員給与の優遇分は段階的に縮小されてきた。義務教育等教員特別手当の引き下げなどによって、本法が想定した優遇水準と実際の給与水準との差は小さくなっているとされる。一方で、教員の長時間勤務や教員志望者の減少が深刻化するなかで、給与のあり方を見直して教職の魅力を高めるべきだとの議論が再燃しており、教職調整額の引き上げなどが検討課題となっている。本法は、教員給与をめぐる政策論議の出発点として、その理念が今も参照され続けている。

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