ジチテン

安否確認

読み:あんぴかくにん

意味

安否確認とは、災害や事故の発生時に、住民・職員・施設利用者などの生死や所在、負傷の有無を確かめて把握する活動である。

発災直後、災害対策本部が最初に握りたいのは「誰が、どこで、どうなっているか」であり、この情報なしには救助も避難所運営支援物資の配分も動かせない。安否確認は対象によって担い手も手段も分かれ、住民相互では災害用伝言ダイヤル自主防災組織の声かけ、職員に対しては庁内の参集・連絡網、福祉施設や学校では利用者・園児の点呼が用いられる。とりわけ避難行動要支援者については、平時に整えた名簿と個別避難計画をもとに安否を確かめる責任が市区町村に生じる。難しいのは、安否情報が個人情報であるために共有の範囲と根拠を整理しておかないと、消防・警察・医療・家族のあいだで必要な照合ができない点である。確認の遅れがそのまま救助の遅れに直結するため、誰がどの対象を何で確かめるかを地域防災計画業務継続計画に落とし込んでおくことが初動の生命線になる。

個人情報の壁をどう越えるか

安否確認は本質的に個人情報の収集・共有であり、誰に・どこまで開示できるかが現場で詰まる。災害対策基本法避難行動要支援者名簿について、本人同意がなくても災害発生時には消防・警察・民生委員・自主防災組織などの避難支援等関係者へ提供できる旨を定めており、平時の同意取得と発災時の提供の線引きを地域防災計画で明示しておく必要がある。家族からの問い合わせに対する回答範囲も、混乱を避けるため事前に方針を固めておく。

職員の安否確認と参集可否はセットで把握する

自治体の業務継続計画では、住民の安否だけでなく職員自身とその家族の安否、そして参集できるかどうかを早期に把握することが業務再開の前提になる。職員の被災状況を確かめずに人員計画を立てると、実際には動けない職員を数えた絵に描いた配置になる。安否確認システムや一斉メールで参集可否を同時に集め、徒歩や公共交通の途絶でいつ庁舎に着けるかまで含めて返答させる運用が広がっている。家族の被災で参集できない職員が一定数出ることを織り込み、初動を担う人員を多めに見積もっておくことが、計画を机上で終わらせないための要点になる。

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