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ジチテン

要支援児童

読み:ようしえんじどう

意味

要支援児童とは、児童福祉法第6条の3第5項に定める、乳児家庭全戸訪問事業の実施などにより把握した、保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童(要保護児童に該当する者を除く)をいう。

乳幼児健診や家庭訪問で「虐待とまでは言えないが、この家庭を放っておけない」と感じたとき、市町村はどの枠組みで支援に入るか。児童福祉法は支援を要する子どもを段階的に捉えており、保護者に監護させることが不適当な要保護児童、出産前から支援を要する特定妊婦と並ぶ中間の層が要支援児童である。育児不安が強い、保護者に疾患がある、家事や育児が回っていないといった状態で、親子分離までは要しないが、見守りだけでは改善が見込めない家庭がここに入る。実務上の重みは、この判断が市町村の支援メニューの入口になる点にある。要支援児童とされた家庭は要保護児童対策地域協議会の台帳に載って進行管理の対象となり、養育支援訪問事業家庭支援事業の利用勧奨など、本人の申請を待たない行政側からの働きかけが正当化される。状況が深刻化すれば要保護児童へ、改善すれば一般の子育て支援へと区分は動くため、定期的な見直しが運用の生命線になる。

要保護児童・特定妊婦との三層構造

児童福祉法上の位置づけは独特で、要支援児童を正面から定義する条文はなく、養育支援訪問事業を定義する第6条の3第5項の中で「乳児家庭全戸訪問事業の実施その他により把握した保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童(要保護児童に該当するものを除く)」と規定される。要保護児童対策地域協議会が情報共有の対象とする「要保護児童等」には、要保護児童に加えて要支援児童と特定妊婦が含まれ、三者は支援の必要度に応じた連続的な区分として運用される。定義上、要保護児童に該当すれば要支援児童から外れる排他関係にあるため、同一の子どもが両方に登録されることはなく、虐待リスクの高まりに応じて要支援から要保護へ区分を変更する形で進行管理される。

把握経路と関係機関からの情報提供

把握の入口として法が予定するのは乳児家庭全戸訪問事業や乳幼児健診といった全数接触の機会であり、未受診・未把握の家庭ほどリスクが高いという経験則から、接触できなかった家庭の追跡が運用の焦点になる。あわせて児童福祉法第21条の10の5は、病院診療所児童福祉施設、学校など子どもや妊産婦と日常的に接する機関とその職員に対し、要支援児童等と思われる者を把握したときは市町村に情報提供するよう努める義務を課し、この情報提供が刑法の秘密漏示罪や守秘義務に関する法律の規定に違反しないことを明文で確認している。医療機関が「通告までは踏み切れない」と感じる事例を市町村につなぐ法的な通り道であり、こども家庭センターはこの情報を起点に支援計画(サポートプラン)の作成へ進む。

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