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ジチテン

家庭支援事業

読み:かていしえんじぎょう

意味

家庭支援事業とは、児童福祉法第21条の18に定める6事業、すなわち子育て短期支援事業、養育支援訪問事業、一時預かり事業、子育て世帯訪問支援事業、児童育成支援拠点事業および親子関係形成支援事業の総称である。市町村は要支援児童の保護者などに利用を勧奨・支援し、利用が著しく困難な場合には利用させるための措置を採ることができる。

支援が最も必要な家庭ほど、自ら窓口に来て申請しない。申請を待つ仕組みのままでは、虐待リスクを抱えた家庭に在宅支援が届かないまま深刻化する——この申請主義の限界に対する答えとして、2024年4月施行改正児童福祉法は6つの在宅支援事業を家庭支援事業と束ね、行政の側から利用へつなぐ仕掛けを組み込んだ。市町村は、要支援児童要保護児童の保護者や特定妊婦について、必要な支援の内容を勘案して事業の利用を勧奨し、利用できるよう支援する義務を負う。勧奨してもなお利用が著しく困難なときは、利用させるための措置という行政処分にまで進むことができる。保育所入所のような本人申請型の給付と異なり、こども家庭センターが作成するサポートプランと連動して「行政が選んで届ける」運用が予定されている点が新しい。市町村にとっては、6事業をひととおり整備する体制づくりと、勧奨から措置に至る判断基準の整理が課題になる。

利用勧奨から措置までの段階構造

児童福祉法第21条の18は、在宅支援の利用を三段階で設計する。第一に、市町村は要支援児童の保護者その他の者について、その心身の状況や養育環境を勘案し、家庭支援事業の利用を勧奨し、利用できるよう支援しなければならない(勧奨・利用支援義務)。第二に、勧奨と支援を行ってもなお利用が著しく困難と認めるときは、その者に対し、事業の利用について必要な措置を採ることができる(措置)。措置は本人の申請を経ない行政処分であり、ショートステイ子育て短期支援事業)やヘルパー派遣(子育て世帯訪問支援事業)を行政の判断で家庭に入れる根拠になる。一時保護や施設入所のような親子分離に至る前の段階で、在宅のまま支援を強制力をもって届けられるようにした点が制度の核心で、虐待の未然防止を在宅支援の厚みで実現しようとする2024年改正全体の方向を象徴する仕組みである。

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