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ジチテン

指定数量

読み:していすうりょう

意味

指定数量とは、消防法上の危険物について、その危険性を勘案して政令で定める数量であり、これ以上の貯蔵・取扱いには製造所等としての市町村長等の許可が必要となる規制の基準量である。

ガソリン200リットル、灯油や軽油なら1000リットル——この線を超えるか超えないかで、危険物規制の世界は一変する。指定数量以上の危険物は、市町村長等の許可を受けた製造所、貯蔵所、取扱所(製造所等)でなければ貯蔵も取扱いもできず、位置・構造・設備の技術基準、危険物取扱者の関与、定期点検といった消防法本体の規制が全面的にかかる。指定数量未満であれば消防法の許可は不要だが、無規制になるわけではなく、市町村の火災予防条例が貯蔵・取扱いの基準を定める。つまり指定数量は、国の法律による許可規制と市町村条例による基準規制との分水嶺であり、事業所の相談対応でも違反処理でも、まず「量がどちら側か」から判定が始まる。ホームセンターで灯油を買う住民から化学工場まで、同じ物差しの上に乗っていることがこの概念の効き目である。

倍数——複数の危険物を同じ物差しに乗せる

指定数量は危険物の品名ごとに政令別表で定められ、危険性が高いものほど小さい。ガソリン(第四類第一石油類・非水溶性)は200リットル、灯油・軽油(第二石油類・非水溶性)は1000リットル、重油(第三石油類)は2000リットルといった具合である。同一の場所で複数の品名を扱う場合は、品名ごとの数量をその指定数量で割った商を合計した「倍数」で判定し、合計が1以上なら指定数量以上の扱いとなる。倍数は許可の要否だけでなく規制の重さの尺度でもあり、危険物保安監督者の選任や予防規程の作成義務は、施設の区分と倍数の組合せで決まる。なお、10日以内の期間に限り、所轄消防長または消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を仮に貯蔵・取扱いする制度(仮貯蔵・仮取扱い)があり、催事やタンク工事の際に使われる。

少量危険物

少量危険物とは、指定数量の5分の1以上(個人の住居では2分の1以上)で指定数量未満の危険物をいい、市町村の火災予防条例に基づく貯蔵・取扱基準の遵守と届出の対象となる。発電機用の軽油タンクや塗料置場など事業所に広く存在し、消防本部立入検査で確認される定番項目である。

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