本文へスキップ
ジチテン

危険物保安監督者

読み:きけんぶつほあんかんとくしゃ

意味

危険物保安監督者とは、消防法第13条に基づき、政令で定める製造所等の所有者・管理者・占有者が、6か月以上の実務経験を有する甲種または乙種危険物取扱者のうちから選任し、危険物の取扱作業の保安に関する監督業務を行わせる者である。

危険物取扱者の免状を持ってさえいれば監督者になれる——わけではない。危険物保安監督者には、甲種または乙種の免状に加えて製造所等における6か月以上の危険物取扱いの実務経験が要り、丙種危険物取扱者は選任できない。乙種の場合は免状に指定された類の危険物しか監督できないため、扱う品名と免状の類の照合も選任時の確認事項になる。選任・解任は遅滞なく市町村長等へ届け出なければならず、未選任のまま操業すれば違反処理の対象である。ガソリンスタンド(給油取扱所)や製造所のように規模を問わず選任が必須の施設類型があるため、事業承継や担当者の退職で選任が宙に浮く事故が中小事業所で起きやすい。消防本部立入検査では、選任の有無だけでなく、その者が実際に保安の監督として機能しているかが見られる。

どの施設に必要か——規模を問わない類型がある

選任を要する製造所等の範囲は政令で定められ、製造所、給油取扱所、移送取扱所は貯蔵・取扱量によらず常に選任が必要である。それ以外の貯蔵所や取扱所は、品名や指定数量の倍数、屋内・屋外の別などの組合せで要否が決まる。このため「小さな施設だから不要」という思い込みは禁物で、特に給油取扱所は街場の小規模スタンドでも例外なく対象になる。選任されるべき者の要件は、甲種または乙種危険物取扱者免状の交付を受け、かつ製造所等で6か月以上危険物取扱いの実務経験を持つことであり、乙種は免状に指定された類についてのみ監督者となれる。

何を監督するのか——予防規程と施設保安員との分担

危険物保安監督者の中心業務は、取扱作業が技術上の基準や予防規程に適合するよう作業者へ指示を与えることと、火災等の事故時に応急措置を講じ直ちに消防機関へ通報することである。予防規程を定める施設では、保安監督者が職務を行えない場合の代行者をあらかじめ規程に書き込むこととされ、不在時の空白を作らない設計が制度に組み込まれている。大規模施設ではこのほか、構造・設備の維持管理を担う危険物施設保安員や、事業所全体の保安業務を管理する危険物保安統括管理者が置かれ、作業の監督(保安監督者)、設備の保守(施設保安員)、全体統括(統括管理者)という三層の分担になる。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)