国民年金保険料免除とは、所得の低さや障害基礎年金の受給などの理由で国民年金保険料の納付が難しい第1号被保険者について、保険料の全部または一部の納付義務を免除する仕組みをいう。
保険料を納められない住民に、「未納のまま」と「免除を受ける」の違いをどう説明するか。国民年金保険料免除は、市町村の国民年金窓口で最も頻度の高い相談の一つである。免除には、障害基礎年金の受給者や生活保護の生活扶助を受ける人が届出により当然に免除される法定免除と、前年所得が基準以下の人の申請により全額・4分の3・半額・4分の1の段階で承認される申請免除があり、関連する仕組みとして50歳未満を対象とする納付猶予制度、学生を対象とする学生納付特例制度が置かれている。受付は市町村が行い、審査・承認は日本年金機構が行う分担である。免除や猶予を受けた期間は年金の受給資格期間に算入され、障害基礎年金や遺族基礎年金の保険料納付要件の判定でも未納と扱われない。ここが単なる未納との決定的な違いであり、免除申請の案内は将来の無年金・無保障を防ぐ防波堤になる。
年金額への反映と追納
免除期間は受給資格期間に入るだけでなく、老齢基礎年金の額にも一部反映される。全額免除期間は国庫負担分に相当する2分の1(平成21年3月以前の期間は3分の1)として計算され、一部免除も納付の割合に応じて反映される。一方、納付猶予と学生納付特例の期間は受給資格期間に算入されるだけで年金額には反映されないため、同じ「納めていない期間」でも将来の年金額への効き方が異なる。免除・猶予を受けた期間の保険料は10年以内であれば追納でき、3年度目以降は加算額が付く。承認は7月から翌年6月までを単位とし、継続申請の仕組みもあるため、窓口では翌年度の手続の要否までを含めて案内する。
法定免除と生活保護・障害年金の接点
法定免除は、障害基礎年金など障害等級2級以上の年金の受給権者と、生活保護法による生活扶助を受ける人などが対象で、該当すれば届出により保険料の全額が免除される。生活保護の開始決定をした福祉事務所と国民年金担当課の連携が必要になる場面であり、保護の開始・廃止時の年金手続の漏れは後年の年金額に響く。法定免除期間も年金額へ2分の1反映されるが、本人が希望すれば納付申出をして通常どおり納付し、満額に近づけることもできる。障害年金が有期認定で停止された場合の法定免除の終了など、資格の変動が絡む処理は誤りやすく、日本年金機構への照会を惜しまない運用が安全である。
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