幹線道路沿いに自動車整備工場やガソリンスタンドが並び、その背後に住宅が広がる地区は、この地域の指定と結びつくことが多い。準住居地域は、住居系8類型のうち最も用途の範囲が広く、自動車修理工場など沿道サービス施設と住宅の両立を主眼とする。第二種住居地域が遊技施設まで認めたのに対し、準住居地域ではさらに作業場の床面積150平方メートル以下の自動車修理工場や、小規模な映画館・劇場の立地が加わる点が違いである。住居系の絶対高さ制限はなく、日影規制や斜線制限で形態を制御する。建蔽率は50〜80パーセント、容積率は100〜500パーセントの範囲で都市計画により定められる。住居系から商業系へ移る連続体のなかで、住居系の出口にあたる類型といえる。
準住居地域が想定する道路沿道の自動車関連施設
準住居地域は、その目的に「道路の沿道としての地域の特性」を掲げる点で、ほかの住居系類型と一線を画す。具体的には、作業場の床面積の合計が150平方メートル以下の自動車修理工場や、客席部分の床面積が200平方メートル未満の劇場・映画館などが建てられる(建築基準法別表第二・と項)。第二種住居地域までは自動車修理工場が認められないのに対し、準住居地域は幹線道路沿いの自動車整備・販売やガソリンスタンドなどの沿道サービス施設の立地を正面から想定している。住宅と沿道業務の両立を図る地域であるため、騒音や排気を伴う業務をある程度受け入れつつ、住環境への配慮も残すという二面性を持つ。
準住居地域が住居系で占める用途の出口
準住居地域は、住居系8類型のなかで認められる用途の範囲が最も広く、次の近隣商業地域へ移る直前に位置する。低層住居専用地域から第二種住居地域まで段階的に緩んできた用途制限は、準住居地域で沿道型の自動車関連施設や小規模な興行施設にまで及び、住居系として許される上限に達する。これより先の近隣商業地域・商業地域では、地域の主目的が住環境の保護から商業利便の増進へと切り替わる。したがって準住居地域は、住宅地としての性格を保ちながら業務・サービス機能を最大限に取り込む「住居系の出口」として理解できる。用途判定では、自動車修理工場が建てられるかどうかが、第二種住居地域との明快な分かれ目となる。
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