ジチテン

統一的な基準

読み:とういつてきなきじゅん

意味

統一的な基準とは、総務省が地方公会計の整備にあたり全自治体に適用を要請した、財務書類の作成方法を定める標準である。

従来の地方公会計は、団体ごとに基準モデル・総務省方式改訂モデルなど複数のモデルが併存し、他団体との比較も時系列の比較も困難だった。統一的な基準は、作成方法をひとつにそろえることで、団体間の財政状況を同じ物差しで見比べられるようにするために導入された。

中身は、発生主義複式簿記による財務書類の作成と、固定資産台帳の整備を全団体に求めるものである。総務省は2014年に基準を示し、2015年度から2017年度までの3年間で全団体が移行するよう要請した。これにより貸借対照表行政コスト計算書純資産変動計算書資金収支計算書の4表が共通様式でそろう。

実務上の負荷は固定資産台帳の整備に集中する。道路・橋りょう・庁舎など保有する全資産を取得価額と耐用年数で評価し直す作業は膨大で、開始時の評価をどう行うかが移行の山場となった。基準は法律ではなく要請(通知)であるため法的強制力はないが、未対応団体は財政の透明性を欠くとみなされるため、実質的にはほぼ全団体が従っている。

なぜ法律でなく「要請」なのか

地方公会計の整備は地方自治法上の義務ではなく、総務大臣通知による要請という形をとる。決算統計や財政健全化判断比率のように法定の報告義務がある制度と異なり、財務書類の作成・公表に罰則や法的強制力はない。それでも全団体がほぼ整備しているのは、整備状況が総務省により毎年度調査・公表され、未整備が財政運営の透明性の欠如として外部から評価される構造があるためである。法的義務ではないがゆえに、作成して終わりにせず資産管理や予算編成へどう活用するかは各団体の判断に委ねられており、活用の度合いに団体差が大きい点が課題として残る。

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