意味
行政コスト計算書とは、地方公会計の財務書類の一つで、一会計期間に行政サービスの提供に要した費用と、その対価としての収益を対比して示す財務諸表である。
歳出決算書には道路や施設を整備する投資的経費まで一緒に並ぶため、その年に住民へ提供したサービスにいくらかかったのかが切り出せない。行政コスト計算書は、人件費・物件費・減価償却費といった行政サービスのコストだけを抜き出すことで、サービス1単位あたりの費用や、使用料収入で賄えていない部分の大きさを見えるようにする。
費用には現金支出を伴わない減価償却費や引当金繰入が含まれる点が、現金主義の決算書との最大の違いである。費用から使用料・手数料などの収益を差し引いた純行政コストが、最終的に税や交付税という一般財源で賄うべき額を表す。
公共施設の使用料を見直す場面で、この計算書が根拠資料になる。施設の運営に減価償却費まで含めて年間いくらかかり、使用料収入がその何割を回収しているかを示せれば、受益者負担の水準を住民へ説明しやすくなる。施設別・事業別に区分したセグメント分析と組み合わせて使うことで、個別事業のコスト構造まで踏み込める。
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