意味
人件費とは、職員の給料・諸手当や、議員・委員などへの報酬といった、人に対して支払う経費を性質別に区分した歳出の費目である。
自治体の歳出を「何に使ったか(目的別)」でなく「どういう性質の支出か」で切り分けると、削りにくい固定的な支出がどれだけあるかが見えてくる。人件費は、職員給与・地域手当などの諸手当・退職手当のほか、議員報酬や非常勤職員の報酬まで含む費目で、義務的経費の中核をなす。
人件費・扶助費・公債費の3つは、いったん水準が決まると簡単には圧縮できない義務的経費とされ、なかでも人件費は経常収支比率を押し上げる主因になりやすい。職員数と給与水準で大半が決まるため、定員管理や給与制度の見直しが人件費抑制の主な手段となる。
注意すべきは、会計年度任用職員の報酬は人件費だが、委託先の事業者が雇う人の賃金は委託料として物件費に計上される点である。同じ「人を雇う費用」でも、直接雇用か外部委託かで費目が分かれるため、業務委託やアウトソーシングを進めると人件費が減って物件費が増え、見かけの人件費比率が下がる。費目間の振替を踏まえずに人件費の増減だけを見ると、コスト構造の実態を読み違える。
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