意味
複式簿記とは、一つの取引を借方・貸方の2面で記録し、資産・負債・純資産・費用・収益の増減を体系的に把握する記帳手法である。
現金の出入りだけを一列に記録する単式簿記では、現金がいくら動いたかは分かっても、その支出が資産の取得なのか費用の発生なのか、また財産全体がどう変わったのかは追えない。複式簿記は、一つの取引を原因と結果の2面で同時に記録することで、現金以外の資産・負債の動きまで漏れなく捉える。
たとえば庁舎を現金で建てる取引は、現金の減少と固定資産の増加という2面で記録され、資産の中身が現金から建物へ振り替わったことが帳簿に残る。この積み上げから貸借対照表・行政コスト計算書などの財務書類が自動的に導ける。
自治体の実務では、日々の伝票を複式で起票する「日々仕訳」と、年度末に現金主義の決算データを一括変換する「期末一括仕訳」の2方式がある。大半の団体は負担の軽い期末一括仕訳を採るが、それでは日常の予算執行に発生主義の情報を生かせないため、財務会計システムの更新に合わせて日々仕訳へ移行する団体もある。
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