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ジチテン

洪水警報

読み:こうずいけいほう

意味

洪水警報とは、気象業務法に基づき気象庁が発表する気象警報の一つで、河川の増水や氾濫による重大な災害が発生するおそれが著しく大きいことを知らせるものである。

目の前の雨は小降りでも、上流で降った大雨が数時間後に川を一気に押し上げることがある。洪水警報は、河川の増水・氾濫による重大な災害の危険を気象庁が知らせる警報で、その地域に降る雨だけでなく上流域の降雨も発表の要因となる点が特徴である。市区町村にとっては河川沿いの地区に避難情報を発令する判断材料となり、水防団の出動や水門・排水機場の操作判断とも連動する。発表対象となる河川や流域は地域ごとに定められており、指定河川洪水予報(氾濫注意・氾濫警戒・氾濫危険・氾濫発生の各情報)と組み合わせて危険度を読み取る。川の水位は降雨のピークから遅れて上昇するため、雨がやんでも警報が継続している間は油断できない。

洪水警報が上流域の降雨を発表要因とする仕組み

洪水警報の発表判断には、その市区町村に降る雨に加えて、河川の上流域に降った雨が下流へ流れ下る時間差が織り込まれている。流域が広い河川では、上流で降った大雨が数時間かけて下流に到達し、地元では雨がやんだ後に水位が最高となることが珍しくない。気象庁は流域雨量指数という指標を用いて、上流の降雨が下流の水位上昇に与える影響を予測し、洪水警報の発表に反映させている。市区町村の防災担当者は、自らの地域の天候だけを見て安心せず、上流の雨量や指定河川洪水予報の推移を継続的に確認する必要がある。中小河川では国や都道府県の水位観測所の数が限られるため、流域雨量指数の危険度分布(キキクル)が水位予測を補う重要な手がかりとなる。

洪水警報と大雨警報の対象の違いと使い分け

洪水警報は河川の水(外水氾濫)による災害を対象とするのに対し、大雨警報は降った雨がその場でたまる浸水害(内水氾濫)や斜面の土砂災害を対象とする。同じ大雨の場面でも、堤防を越えて川の水があふれる危険は洪水警報で、市街地に雨水がたまる危険は大雨警報(浸水害)で表現されるため、両者はしばしば同時に発表される。市区町村はこの違いを踏まえ、洪水警報では河川沿いの低地や浸水想定区域を、大雨警報(浸水害)では排水の悪い市街地や地下空間を、それぞれ避難情報や注意喚起の対象として絞り込む。氾濫危険情報が発表された河川については避難指示の発令を検討する段階となり、洪水ハザードマップで示された浸水範囲が住民周知の基礎資料となる。

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