ジチテン

勤務条件に関する措置要求

読み:きんむじょうけんにかんするそちようきゅう

別名:措置要求
意味

勤務条件に関する措置要求とは、地方公務員が給与・勤務時間その他の勤務条件に関し、人事委員会または公平委員会に対して地方公共団体当局が適当な措置を執るよう求めることができる制度をいう。

給与水準や時間外勤務の運用に不満があるとき、職員は誰にどう申し立てればよいのか。労働基本権が制約された地方公務員にとって、団体交渉や争議行為による解決が封じられている分、その代償として法定されているのがこの措置要求である。地方公務員法第46条を根拠に、職員は単独でも連名でも人事委員会公平委員会へ書面で要求でき、委員会は事案を審査・判定して当局に必要な勧告を行う。対象は給与・勤務時間・休暇・福利厚生など広く勤務条件全般に及ぶ一方、昇任の可否や配置といった任命権者の裁量に属する事項、議会の権限に属する事項は対象外とされる。懲戒処分分限処分のように個別の不利益処分を争う不服申立て審査請求)とは制度が別であり、措置要求は「処分」を待たずに勤務条件そのものの改善を求める点で性格が異なる。委員会の判定・勧告に当局を従わせる強制力はないが、第三者機関の公式判断として運用是正の契機になる。

不服申立てとの違い

措置要求は、懲戒処分・分限処分などの個別の不利益処分に対する審査請求(不服申立て)とは別系統の制度である。審査請求が「すでに受けた処分」の取消・修正を争うのに対し、措置要求は処分の有無にかかわらず勤務条件そのものの改善を求める。両者はいずれも人事委員会・公平委員会が扱うため実務で混同されやすいが、要求できる主体・対象・効果が異なる。措置要求は職員であれば現に在職する一般職が広く行え、退職者や条件付採用期間中の扱いなど主体の範囲には個別の論点がある。

対象となる勤務条件の範囲

対象は給与・勤務時間・休暇・執務環境・福利厚生といった勤務条件全般に及ぶ。一方、職員の任免や配置転換のように任命権者の裁量・権限に属する管理運営事項は対象外とされ、ここが要求可否の争点になりやすい。たとえば特定ポストへの昇任そのものは要求できないが、昇任に伴う給与の取扱いが勤務条件として争えるかは事案ごとの判断となる。委員会は要求を受理すると当事者から事情を聴くなどして審査し、要求の全部または一部に理由があると認めれば当局へ勧告し、理由がなければ棄却する。

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