ジチテン

条件付採用

読み:じょうけんつきさいよう

意味

条件付採用とは、地方公務員の採用を、一定の期間その職務を良好な成績で遂行できるかどうかを実地に確かめる条件のもとで行う仕組みをいう(地方公務員法)。一般職の職員の採用は、原則としてすべて条件付のものとされ、所定の期間を良好な成績で勤務して初めて正式採用となる。

採用試験は能力を測る有力な手段だが、実際に職務を遂行できるかは、現場で働いてみなければ分からない面がある。条件付採用は、採用後の一定期間を実地の試用とみなし、職務への適性を確かめてから正式採用とする仕組みである。

地方公務員の一般職の採用は、原則としてすべて条件付で行われる。新たに採用された職員は、通常六か月の条件付採用の期間を、良好な成績で職務を遂行することで正式採用となる。この期間中の職員は、正式採用の職員と同じく職務に従事するが、身分の保障の面で違いがある。すなわち、分限に関する規定の一部が適用されず、職務を良好に遂行できないと認められる場合には、正式採用の職員より緩やかな手続で免職とすることができる。これは、採用試験だけでは測りきれない適性を、実地の勤務を通じて見極めるための仕組みである。

試用期間としての性格と身分保障の違い

条件付採用の核心は、その期間が職務適性を実地に確かめる試用期間であり、正式採用とは身分の保障の程度が異なる点にある。正式採用の職員は、分限免職などの不利益な処分を受けるには法律に定める事由が必要で、その手続も厳格に保障されている。これに対し条件付採用の期間中の職員は、分限に関する規定の一部が適用されず、職務を良好な成績で遂行できないと判断されれば、より緩やかな手続で採用を見送ることができる。これは、採用が能力の実証に基づくべきであるという原則を、採用後の実地の勤務によって最終的に確認する趣旨である。良好な成績で期間を勤め上げれば、特段の手続を要せずに当然に正式採用となる点も、この制度の特徴である。

能力実証主義との関係

条件付採用は、地方公務員の任用を貫く能力実証主義の一環として位置づけられる。能力実証主義とは、職員の任用は受験成績や勤務成績など、能力の実証に基づいて行わなければならないという原則で、情実や縁故による任用を排し、公務の中立性と能率を確保することを目的とする。採用試験は採用の入口で能力を実証する手段だが、それだけでは現場での職務遂行能力までは保証できない。条件付採用の期間は、採用後の勤務成績によって能力を改めて実証する場であり、入口の試験と一定期間の勤務評定とを組み合わせることで、能力実証主義をより実質的なものにしている。試用を経て適性を確認するという考え方は、民間の試用期間とも通じるが、公務においては全体の奉仕者としての適性を見極める意味を持つ。

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