ジチテン

予算査定

読み:よさんさてい

意味

予算査定とは、財政担当課が各部局・担当課の予算要求内容を審査し、財源規模に照らして要求額を調整・削減する作業である。査定の結果は内示として各部局に伝えられ、復活折衝を経て予算案が確定する。

各部局の予算要求をそのまま積み上げれば、限られた財源をはるかに超える歳出となり、財政が立ち行かない。予算査定は、財政担当課が各課の要求内容を審査し財源規模に照らして調整・削減する作業であり、限りある財源を事業の必要性と優先度に従って配分する点に意味がある。

各部局は概算要求書を提出し、財政担当課との査定ヒアリングを経て要求内容を審査される。査定は財源の制約のなかで事業の必要性・緊急性・優先度を判断する作業で、財政担当課と事業担当課(原課)の折衝を伴う。査定結果は内示として各部局に伝えられ、復活折衝を経て予算案が確定する。基本姿勢は自治体ごとに異なり、シーリング(要求上限)を設ける団体や個別審査を重視する団体がある。

査定の基本的な手順

査定は、各部局が積算根拠資料を含む予算要求書を財政担当課に提出することから始まる。財政担当課は首長・副首長・財政担当部局長の方針を踏まえ、事業の必要性・緊急性・費用対効果を審査し、その結果を各部局に内示して復活折衝を受け付ける。最終的に首長が予算案を決定して議会に提出する。査定ヒアリングでは原課が事業の必要性や積算根拠を説明し、財政担当課が質問・確認を行う。査定は財政課が一方的に削る作業ではなく、原課が事業の意義と積算の根拠をどれだけ説得的に示せるかが結果を左右するため、ヒアリングに向けた資料の作り込みが原課側の重要な準備となる。

査定の判断軸

財政担当課が用いる判断軸には、法令上必ず支出しなければならない義務的経費か裁量的経費か、既存施設の維持管理などの継続事業か新規事業か、国・都道府県の補助金・交付金の確保見通し、前年度の執行率と不用額の規模がある。新規事業はとりわけ厳しく審査され、事業目的・財源内訳・終期の設定の明確化が必要となる。義務的経費であっても、単価・数量・算出方法の根拠を示して積算の妥当性を確認する。これらの軸に照らして限られた財源を真に必要な事業へ振り向けることが査定の目的であり、前例踏襲で続いてきた事業についても、効果が薄れていないかを問い直す機会となる。

財源不足時の対応

税収の落ち込みや社会保障費の増加等により財政収支が厳しい年度の査定では、経常的経費に一定率のマイナスシーリングを設けたり、新規事業採択の凍結等の対応がとられることがある。査定段階で財源手当てができない場合は翌年度以降への先送り・事業規模の縮小・財政調整基金の取り崩し等が検討される。ただし基金の取り崩しは将来の備えを取り崩すことであり、安易に続ければ財政の体力をすり減らすため、歳出の見直しと並行して事業の優先順位を厳しく選別する判断が要る場面となる。

シーリング設定による規律

財政規律の確保のため、概算要求の段階で前年度予算額の一定割合(例: 95%・98%等)を上限として設定する「シーリング(要求上限)」を設ける自治体がある。シーリングを設けることで財政担当課の査定負担を軽減しつつ、各課に財源節約への意識を促す効果がある。ただしシーリングが硬直化すると真に必要な新規事業への財源配分が困難になる側面もある。

査定結果の文書化・記録保存も財政担当課の業務に含まれる。査定の経緯・判断根拠を記録しておくことは、翌年度以降の予算調整や議会からの問い合わせへの対応に役立つ。

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