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ジチテン

上乗せサービス

読み:うわのせさーびす

意味

上乗せサービスとは、介護保険の区分支給限度基準額を市町村が条例で引き上げることにより、国の基準を超える量の介護サービスを保険給付の対象とする市町村独自の施策をいう。

介護保険の給付に市町村が独自色を出す方法は二つある――サービスの「種類」を増やす横出し(市町村特別給付)と、サービスの「量」を増やす上乗せである。上乗せサービスは、要介護度ごとに定められた区分支給限度基準額などの支給限度を、介護保険法委任に基づき市町村が条例で国基準より高く設定し、その分のサービス利用を保険給付に取り込む仕組みを指す。財源は原則として第1号被保険者の保険料でまかなわれるため、上乗せを行えばその市町村の高齢者の保険料が上がる関係にあり、実施する市町村はごく少数にとどまる。導入の可否は、介護保険事業計画の策定の過程で給付と負担のバランスとして議論される。横出しとの対比で覚えるのが定石だが、限度額の引上げか種類の追加かという違いは、条例の規定の仕方も財政への効き方も異なる。

法律上の仕組みと実施が少ない理由

介護保険法は、区分支給限度基準額について厚生労働大臣が定める額を基礎としつつ、市町村が条例でこれを上回る額を定めることができると規定する(居宅サービスについて法第43条第3項など)。福祉用具購入費や住宅改修費の支給限度基準額にも同様の条例委任がある。それでも実施例が少ないのは、第一に費用が第1号被保険者の保険料に直接跳ね返ること、第二に限度額いっぱいまで利用する人が一部にとどまり、限度額を上げても恩恵の及ぶ層が狭いことによる。限度額超過分を自費で利用する人への助成や、横出しの市町村特別給付、保険外の高齢者福祉事業で同じニーズに応える設計も可能であり、政策手段の選択の問題として整理される。

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