ジチテン

市町村特別給付

読み:しちょうそんとくべつきゅうふ

別名:横出しサービス
意味

市町村特別給付とは、介護保険法に定める法定給付に上乗せして、市町村が条例で独自に定め第1号被保険者の保険料を財源に行う給付である。

全国一律の介護保険サービスでは足りない地域独自のニーズに、市町村はどう応えるのか。その手段の一つが市町村特別給付である。介護保険の給付は全国共通の介護給付・予防給付が基本だが、市町村は条例を定めることで、配食、移送、おむつ支給、寝具乾燥といった法定給付にない独自サービスを保険給付として実施できる。法定外のサービスを横に広げることから横出しサービスとも呼ばれる。財源は原則として第1号被保険者の保険料でまかなわれるため、給付を手厚くすればその市町村の高齢者の保険料が上がる関係にある。どこまで独自給付を行うかは、地域の実情と保険料負担のバランスを踏まえた政策判断となり、介護保険事業計画のなかで定められる。

法定給付に対する位置づけ

介護保険の給付は、要介護者向けの介護給付と要支援者向けの予防給付という全国共通の法定給付が中核をなす。市町村特別給付は、この法定給付の対象とならないサービスを、市町村が条例で独自に保険給付として加えるものである。配食サービスや移送サービス、紙おむつの支給などが典型例で、法定の枠の外側へサービスを横に広げることから横出しと呼ばれる。これに対し、訪問介護の回数や支給限度額を国基準より引き上げるような上乗せは、市町村特別給付とは別の枠組みで議論される。

財源と保険料への影響

市町村特別給付の財源は、原則として第1号被保険者(65歳以上)の保険料に限られる。国・都道府県・市町村の公費や第2号被保険者の保険料は充てられないため、独自給付を充実させるほど、その市町村に住む高齢者自身の介護保険料に直接はね返る構造になっている。給付の手厚さと保険料負担はトレードオフの関係にあり、住民の合意形成が前提となる。導入や内容の見直しは、3年ごとの介護保険事業計画と保険料設定の議論のなかで判断される。

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